Annenberg Petspaceは、どうして最先端の動物保護施設といわれるの?

今回は、最先端の動物保護施設と言われる所以についてご紹介していきます!

まず、Annenberg Petspaceで一番印象的なのが犬1匹ずつに与えられる大きな部屋(猫は1部屋に2〜3匹)。2階の住居スペースでは、人間が一人余裕で寝転がれる広さのお部屋が並んでいます。犬のお部屋の中には毛布やおもちゃがあり、猫のお部屋にはキャットタワーがありました。

Annenberg Petspaceは、どうして最先端の動物保護施設といわれるの?

それぞれのお部屋の中には、テレビが設置されていて映像が音とともに流れていました。これは、新しい家族に引き取られた際になるべく環境の変化を小さくするため、生活音に慣れておくための取り組みです。

また、スタッフが出入りするドアとは別に、手前にもドアが設置してありました。(日本のペットショップはガラス張りですよね)さらに、そのドアの下の方には小さな穴(警察の面会室の窓みたいなもの)がいくつか空いていました。それらも、新しい環境にすぐ対応できるようにするための工夫で、ドアは一般家庭のお家を意識したもので、小さな窓は匂いに敏感な犬だからこそ、いろんな臭いや音に慣れておくためだそうです。

アメリカの動物保護施設

ドアの手前には、大きなタッチパネルが設置してあり、名前や年齢・その子の性格などを見ることができます。気に入る子がいれば、そのタッチパネルを使ってその場でそれらの情報をメールすることもできます。たくさんの情報を得ることができるのも、信頼要素の一つですよね。

アメリカの動物保護施設のキャットタワー

私が特に最先端だなと感じたことは、「しつけ」です。ここでは、1匹ずつしつけがされていて、引き取った後に手に負えないから返すというがほぼ起こらないそうです。お散歩に定期的に連れていくことで、よくペットショップで見る“部屋の中の悲惨な状況”は全くありませんでした。お散歩もシェルターの敷地内だけでなく、外も歩くため社交性のトレーニングにも役に立っているそうです。

ただ犬猫を保護するのではなく、新しい家庭に行った後のことまで考えられてケアされているのはアニマルケアチームがいるここのシェルターだからできることだと思いました。同時に、これらの工夫や取り組みはどんどん取り入れていくべきだと感じます。

さらに私が感動したのは、細部にまでこだわった建築!臭いや音に慣れるための小さな穴やドアについては前回説明しましたが、その他にもたくさんの工夫があります!例えば、2階の住居スペースの床は、扉から1メートルくらいはグレーですが、それより奥は黒色をしています。その理由は、コンクリートの色をできるだけ再現しているためです。さらに、さりげなく立っている照明も実は街灯をイメージしているそうです。細部にまでこだわった建築は動物たちのためだけではありません。キッズスペースでは、子供達が遊べるだけでなく、車椅子の方でも遊べるように段差に工夫がされていました。

アメリカ ロサンゼルスの動物保護施設

ここのシェルターでは、動物たちを保護して送り出しているだけではなく、ペットのしつけ教室や、動物に関する知識のワークショップなどが定期的に組まれています。週末は、子供向けに読み聞かせの時間があり、その読み聞かせでは子供達がワンコに話しかけたり、触れ合ったりする姿がありました。それ以外にも、ネコのお部屋で猫と触れ合うこともできます。1組5分という時間制限が設けられていて、猫にとってもストレスのかかりにくい仕組みが組まれていました。

今回の訪問を経て、動物にも人間にも環境にも優しいシェルターはすごく理想的だなと感じました。同時に、日本がいかに動物保護という観点で後進国なのかも身にしみて感じました。ここで得たことをどんどん日本に還元していけたらなと思います!

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