アメリカ式勉強法:留学先で良い成績を!・・・試験編

前回「アメリカ式勉強法:留学先で良い成績を!・・・授業編」では、アメリカの大学で行われる授業とその取り組み方―教科書の扱い方やディスカッションの参加など―を紹介しました。今回は、その授業後に行う試験についてご紹介します。 留学の成果が問われる、大切な評価・・・万全の準備で臨みましょう!
アメリカの大学の試験
試験なんて、楽勝よ!

授業が終わったら

前回の記事内で、アメリカの大学での授業では「ディスカッションを通じて、授業テーマの理解を深めていく」と述べました。では、留学先白熱教室が終わった後は、何をすれば良いでしょうか? まさか「授業終わったから、遊ぼうぜ~!」なんて考えていませんか? 留学期間は日本みたいに、カラオケやスマホで遊ぶ暇はありませんよ!授業が終わった後、それは「さっきの授業で話していたトピックを、もう一度見直して、もっと理解を深める」作業の始まり。そう、復習の時間なのです!私の場合、4時間、もしくはそれ以上の時間を使い、じっくりと復習しました。 4時間と聞きますと、皆さん驚くかもしれません。しかし、これは私が真面目で勉強熱心な生徒であるだけではなく、周りにいた現地の学生も同じくらい・・・いや、それ以上の時間でしっかりと取り組んでいる生徒もいたからです。アメリカの大学は高学費で有名ですが、現地学生たちは奨学金を使って進学しています。自分の背中に高額な学費があるからこそ、本気の姿勢で大学に臨んでいるのです。   さて、前回ではディスカッションを通じて、自分が重要だと感じたものをノートに書いて、後で見直すことを述べました。しかし、ディスカッション自体が素早く展開されるため、聞き逃したことや間違ったことを書いている可能性もあります。英語を聞き取るのも、理解するのも、どうしてもある程度時間が必要ですから、仕方のないことです。

‐分からないことは聞く!

いずれにせよ、自分がノートに書いたことに疑問があった場合には、もう教授に直接聞いちゃいましょう!教授ならば、ディスカッションの流れもわかっていますし、何より授業内容を専門に研究している方です。わからないことは専門家に聞くのが一番ですよね。教授も、自分の研究内容についてもっと知りたい!という熱心な生徒には大変好意的です。しかもそれが、遠い異国から来た留学生ならば、応えてあげようとします。もしかしたら、研究室に招待されたり、近場のカフェなどでじっくりお話を伺える機会もあるかもしれません!
授業の復習
研究熱心な生徒は大歓迎です。
もし、次の授業まで時間が無い・教授が忙しくて聞けない、という時は、同じ授業を受けている同期に聞きましょう。彼らはネイティブスピーカー、それもディスカッションなんて慣れています。何より、授業内容に少しでも興味を持っている、いわば「同志」です。「ごめん。さっきのディスカッションで分からないところがあったんだけど、教えてくれない?」って感じで接すれば、答えてくれますし、友達にもなれますよ。まさに一石二鳥の戦略です(笑) でも、授業外でネイティブの人にも、教授に直接聞くのも怖いし、それ以前に、ヘタクソな私の英語で話すのは恥ずかしい・・・なんて、尻込みしないで! リベラルアーツについての記事で、「リベラルアーツ大学では言葉よりも、発言内容を重視します」と書きました。こういった姿勢は、何もリベラルアーツ大学特有のものではなく、アメリカ全体であるように感じます。事実、留学や旅行でアメリカを訪れた知人・友人たちに、アメリカ人の印象を聞きますと、「とてもフレンドリーに接してくれた」と、よく言います。頑張って英語を使って、相手に何かを伝えようという努力は、必ず相手に届きます。だから気後れしないで、ドンドン周りに聞きましょう!
クラスメイト
持つべきものは、ネイティブの友!

試験なんて怖くない!

さて、留学先の授業や生活にも慣れてきた頃に「アレ」が来ます。そう、試験です! 大学によって異なりますが、2学期制度の場合、試験は中間試験(Intermediate examまたはMid-term exam)と期末試験(Final exam)の両方を各学期に行います。つまり、1年で4回試験があるのです! しかしその前に、「自分が受講している授業は、どういう評価で成績を決めるのか?」ということは確認しておきましょう。なぜなら、教授によって成績評価が異なるからです。出席と期末の筆記試験のみで評価する教授もいれば、中間・期末の両試験で、筆記試験・レポート提出・プレゼンテーションのトリプルコンボで評価をする教授もいます。評価方法の確認は、教授が直接言うか、渡されるシラバスに記載されています。もしわかりにくいところがあったのなら、うやむやにせず直ぐに教授に聞きましょう。 いずれにせよ、まだまだ英語に不安が残る中での試験には、大きな不安を抱くでしょう。でも、安心してください。試験にもいくつか種類とパターンがあります。それらを理解しておけば、おのずと対策は見えてきます。急がず焦らず、参りましょう!

‐パターン1:筆記

筆記試験
古今東西、変わらないもの。それが筆記試験
典型的な試験です。日本の大学でも、だいたい試験というと、筆記のケースが多いですね。アメリカの大学でもその傾向は変わらず、特に大人数で受講する授業の場合は、効率性もあってか、筆記の試験が多いです。形式としても日本と変わらず、授業で取り扱ったことを、選択式か記述式で答えます。 対策としては、日本と変わらず、授業内容を理解しておくことです。選択式ならば暗記。記述式ならば、問いに対する答えの流れを理解しておきましょう。教授によっては、留学生ということで、分からない箇所を調べられるよう辞書を使ってもいいと言われることもあります。ただし、特例であるため、不正行為には使わないこと!教授は私たちを信じて許可を出しているので、その信頼を裏切らないようにしましょう。

‐パターン2:レポート

レポート提出
レポート全文を英語で!?
レポートと聞くと、「試験」というよりも「課題」というイメージがあります。しかし、筆記と違い、生徒の意見が直接わかるため、試験として課す教授も多いです。一方、私たち留学生にとっては、不慣れな英語でものを書くという、かなりレベルの高いものです。レポートでは、『授業内容の理解・課題の発見・それに対する自分の意見』の3点が評価されます。その内最も重要なのは、自分の意見を表明することです。授業中やディスカッションの中で、自分が感じた疑問点や改善点などがあれば、それについて書きましょう。もし思いつかない場合は、直接教授に「レポートのテーマが思いつかないんですけど・・・」って感じで相談しましょう。 また、自分の意見を書く上で大切なことは「論理的に述べること」です。なんだ当たり前じゃないか、とお考えでしょうが、これがまた難しいのです。対策としては、「具体的な数字や信頼できるソースから得た情報を、参考文献として使うこと」です。信頼できるソースというのは、大学の図書館や公式機関、新聞の記事などです。参考文献としてWikipedia を使う人を見ますが、Wikipedia は第三者による編集が可能なため、信頼性が低いです。学術的なレポートには使わない方がいいですね。 ただし、これらの参考文献は、自分の意見を裏打ちさせる根拠として使いましょう。よくダメなレポートとして評価されるのが、参考文献からの引用ばかりで、自分がどう考えるのかが書いていないもの。また、文法的に問題のあるもの、の2つです。せっかく明確な論点があって、信頼性のあるソースを見つけたとしても、文章がメチャクチャだと全く伝わりません。恥ずかしながら、私も初めて書いたレポートがそうでした・・・見事にこの2点に引っかかって、ひどい評価でした。 特に、留学生なら必ず悩むであろう、英語文章の書き方。打開策としては、繰り返しになりますが、周りのネイティブに助けを求めることです。文章として成り立っているかならば、友人に。レポートが論理的に作られているかは、担当教授に直接見せて、評価を聞きましょう。 また、アメリカの大学には、この問題の解決に特化した「ライティングセンター Writing Center」という大学の公式機関があります。ここでは、文章の添削を専門としており、現地生徒も利用する場所です。丁寧な指導でレポートが見直されるので、ぜひ活用しましょう。ただし、利用するには事前予約が必要な上、ネイティブの生徒も頻繁に利用するため、早めに予約するようにしましょう。

‐パターン3:プレゼンテーション

プレゼンテーション
ネイティブスピーカーの前で英語で発表!?
筆記、レポートに次いで多い試験が、プレゼンテーション(プレゼン)による評価です。プレゼンでは、授業で見つけた課題点に対して、自分なりの見解をいかに論理的に述べられるか、が重視されます。要は「レポートに書くようなことを、実際に口述で発表すること」です。なので、大体の流れは『パターン2:レポート』の項を参考にしてください。 プレゼンテーションを行う際に気を付けておくのは、「一人でやるのか、グループでやるのか」ということです。もちろん、どちらも英語で発表するというトップレベルで難しい課題ですが、その難しさが一人なのか複数でやるのかで大きく変わります。 特に複数の時は、自分がどういう役割でどこの部分を担当するのか、ということをはっきり確認しておきましょう。グループでのプレゼンの場合は、グループ全体の完成度で評価されるため、自分の役割をキチンとしていないと、メンバーからの視線が痛いですよ・・・ 人前で発表・・・すごく不安な響きですが、何もテレビで見るような鮮やかなプレゼンを求められているわけではありません。大切なのは、自分の意見とその根拠をシッカリと伝えることです。そのために必要な技術やコツなどは、次回の記事で詳しくお伝えします。お楽しみに!!

まとめ

大学の授業
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥
筆記・レポート・プレゼンテーションの3つの試験タイプを紹介しました。いずれのタイプにも共通しているのが、「授業内容への理解と、テーマに対する見解を持つこと」。それを短い授業時間の間で身につけるのは、大変難しいです。ディスカッションだって、慣れないうちはどの点が重要なのか分かりづらいですし、発言を聞き逃すこともあります。そんな時は、勇気を出して、素直に周りの人に助けを求めましょう。そうすることで、理解が深まると同時に、思わぬ発見があるかもしれませんよ。 ことわざにもあるように、「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」です。この姿勢を持って、留学先の授業と試験を乗り越えましょう!

大学・大学院留学 関連記事

アメリカ留学 関連記事

コミュニティカレッジ(Community College)ってなに?費用は?誰でも入れるの?  アメリカのコミュニティカレッジ アメリカの大学・大学院へ進学!必要な条件は?入学試験はある?  アメリカの大学・大学院進学
アメリカ正規留学、Double Majorのススメ  アメリカ正規留学   アメリカに留学したい方にお勧め!リベラルアーツ大学のススメ  アメリカの大学で学ぶリベラルアーツ
留学エージェントにパンフレット取り寄せ
賢く留学準備をするなら、こちらの記事も参考に! 「自分にピッタリの留学エージェントを探せ!」 > アメリカ留学のおすすめ留学エージェント
留学エージェントに資料請求