それダメ!!アメリカでやっちゃいけないタブー

初対面の人と話すというのは、いつも緊張しますよね。話題が見つからず、何を話していいのかわかりません。もしかしたら相手のプライベートな部分に触れて、初対面が最悪な印象になってしまうかもしれません。この問題は、国境問わず存在しています。日本人同士ならいざ知らず、文化も価値観も違う相手では、何がOKで何がダメなのか初対面では分かりません。
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「沈黙は金」ってこと!?
今回はアメリカにおける、「それダメな言葉とジェスチャー」をお伝えします。これらを理解して、良好な関係をスタートさせましょう!  

口は災いのもと!?

―人種差別はダメ、絶対

アメリカでもっとも気を付けるべきこと。それは、『差別用語を使わないこと』です。前回の記事で、アメリカ国内では未だに人種差別が存在しており、特に黒人に対する差別が酷いことをお伝えしました。そのため、黒人に対する差別用語は、ヘタをすると、人権侵害となりかねません。 最も強く、差別的な単語が “Negro” か “Nigger” です。元々はスペイン語で「黒」を意味していますが、過去にアフリカからの奴隷を意味する言葉として使われていました。そのため、この単語は、奴隷時代の黒人のことを揶揄していることになります。冗談でも黒人に向かって、また、白人に対しても使わないこと。差別主義者の外国人なのかと思われてしまいます。 黒人と並んで多いのが、中南米からのラテン系移民への差別です。かつては出稼ぎの労働力としてアメリカに入国していましたが、最近では経済的な理由で自国を捨ててアメリカに不法入国する移民が少なくありません。そういった人たちが、生活苦から犯罪に走ることがあります。そのため、「ラテン系は皆犯罪者だ」と考える人もいます。中南米移民の人たちが、アメリカ国民として生きていることを揶揄して “Potato” (外は茶色いのに中は白い=茶色い肌を持っているアメリカ人)とか呼ぶ人もいます。ラテン系の人は陽気な人たちが多くて、一緒にいて楽しいんですけどね。 ちなみに私たち日本人への差別用語もあります。“Japanese” を縮めた“Jap” がそれです。また、黄色人種であるアジア人全体を揶揄した“Yellow”という言葉もあります。私自身は言われたことはありませんが、友人がカリフォルニアで見ず知らずの人に叫ばれたそうです。 他人種の少ない日本では想像しにくいことですが、人種差別はその人たちのアイデンティティーを全否定することになります。日本で接することの少ない他人種だからこそ、ありのままを受け入れることが重要です。
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皆違って、皆いい

―会話も気を抜いてはダメ!

もう一つアメリカで気を付けておくのが、日本では当たり前に聞いていること―年収や職業、結婚や家族事情、相手の年齢など―相手のプライベート事情は、かなり親しい間柄になってから聞きましょう。フレンドリーに家族のことを話してくれるからと言って、そのプライベートを何でもかんでも聞いていいわけではありません。その見極めをしっかりしておきましょう。
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聞かれたくないことも、あるんだよ
アメリカ特有の考え方として、相手の宗教について聞くことは、無礼なことです。アメリカではキリスト教が圧倒的多数ですが、移民固有の宗教―仏教やイスラム教―との衝突があります。相手の文化・アイデンティティーの根底に関わる問題のため、無遠慮に聞くことは避けるべきです。ちなみに、 “God(神様)” と言うことも失礼なことです。これは、「みだりに神の名前を言ってはならない」としているキリスト教特有の考えです。英語でよくある表現 “Oh my god!” も本当は良くないんですよねー。その代わり “Oh my gosh!” と、 “God” を “gosh” という似たような言葉に置き換えて使っています。無宗教と言われる日本では考えられないことですね。 また女性と話す際には、年齢もそうですが、呼称についても気をつけましょう。日本語では年齢問わずに「さん付け」で大丈夫ですが、英語では男性に “Mr.(ミスター)” を。女性ですと、未婚の場合は “Miss.(ミス)” で、結婚されている場合は “Mrs.(ミセス)” を名字の前につけるのが礼儀です。この “Miss” と “Mrs.”の違いは、相手の社会的地位を意味しているため、私たちが思っている以上に重要です。また目上の人に対しては、礼儀と敬意の現れでもあるので、しっかりと違いを理解しておきましょう。大概の場合、若い方なら “Miss” 、妙齢の方なら “Mrs.” と呼べばOKです。違う時は、相手がそう伝えてくれます。 後、日本でも当たり前ですが、目上の人と話す際には言葉遣いに気をつけましょう。アメリカは日本みたいに上下関係が厳しくなく、目上の方も友好的に接してきます。だからといって友達と話す感覚で会話していいわけではありませんよ。

―下品な言葉は品性を疑われる

皆さんは友達と話していて、ついつい乱暴で汚い言葉遣いになったりしていませんか?どのような言葉が乱暴で、汚いのかはそれぞれ異なりますが、主に相手を罵ったり、バカにしたりする言葉がそうなりますね。 英語にもそういう言葉は多くあります。その中でも、特に強い表現で下品とされるのが、“Four-letter words” と呼ばれるものです。これは、英語の “Swear words” (スウェア・ワーズ:軽蔑語や卑罵語として扱われているもの)のほとんどが4文字で構成されていることから名づけられました。最もよく使われているのが “Fuck” と “Shit” の二つですね。アメリカの若者はホンットこの二つを使いまくるんですよ。何かやらかしたときはどっちかを叫んでます(笑)意味合いとしては、「チクショー!」とか「クソッ!」みたいな感じです。“Four-letter words” ではありませんが、 “Bitch” や “Son of a bitch” とか “ass-hole” なんかも、よく使われる下品で侮辱的な単語ですね。当然英単語なので意味はあるんですが・・・まぁ各人で調べてください。なんで下品なのか分かりますよ。
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品性は言葉に表れますよ
ただ厄介なことに、アメリカの映画、特にハリウッド映画ではこれらの言葉がフツーに会話で使っているので、「実はそこまで悪くないのか?」って考えちゃうんですよね。私は6年間のアメリカ生活で、周りの大人から言葉遣いには大変厳しく教えられたため、これらの言葉には「まぁ、なんてお下品な!!」と思っていますので・・・そのため、本当はこのことを書こうか悩みました。けれど、アメリカに留学すれば必ず聞くことになる言葉なので、「気を付けるポイント」としてお伝えしました。周りが使っているし、ちょっとカッコよさそうだから、という理由でポイポイ使ってはいけませんよ!日本人の品性が疑われますから!!  

「○×」なジェスチャー

言葉で通じる日本と比べて、アメリカではジェスチャーを使いコミュニケーションをとります。分からない時は肩をすくめる、大丈夫な時は満面の笑みに親指を立てる、拳を突き合わせる仲間内の挨拶などなど。時にはオーバーなくらい、多彩なボディーランゲージを見せてくれます。 しかし、そんなボディーランゲージにも失礼なものも存在します。特に失礼なのが中指だけを立てて、相手に見せることです。“Showing the [middle] finger” という名称があり、これだけで「クソくらえ」という意味があります。日本語だとそんなに強い意味には聞こえませんが、アメリカでは大変強い侮辱の意味合いがあります。間違ってもこの指は避けましょう。
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このポーズ、やったらアカンよ。
  指を揃えて、右腕を斜め上にまっすぐ伸ばすこともタブーです。これは第二次世界大戦中のナチス式敬礼にあたるため、人道的な配慮を欠いている人だと思われます。だからアメリカ人が手をあげる時は、指を崩したり、人指し指を立てたりしています。また、あまりやりませんが、親指を鼻につけて、残りの指をヒラヒラさせるジェスチャー。これは相手をバカにしている意味があります。頭の横で指をくるくる回すのもダメです。これは「お前、頭狂ってるんじゃねーの」と揶揄するジェスチャーなので、大変失礼です。 ただ、幸いなことに、日本で行われているほとんどのジェスチャー(相槌をうつ、会釈するなど)はアメリカではセーフなので、そこまで心配することはありません。あるとすれば、挙手の際の右腕と、日本人がよくやる「お辞儀」ですね。「頭を下げる=相手より格下」というイメージがあるアメリカでは、あまりお辞儀しすぎると、「あいつは誰にでも頭を下げる、力の弱い人」という印象が残る可能性がありますね。もちろん、事前に説明しておけば、「礼儀正しい丁寧な人」、という解釈をしてくれますよ。  

まとめ

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思慮分別を弁えて、正しいココロを手に入れよう!
様々な人種がいるアメリカならではのタブー、ご理解頂けたでしょうか。 英語を喋る際に重要なのは内容ですが、それを伝える手段―言葉やジェスチャーもまた重要です。今回紹介したのは、アメリカでも最も使われている言葉・ジェスチャーの一例にしかすぎません。実際に現地でもっとひどい言葉を聞くこともあるでしょう。留学を目指す皆さんは、日本人らしい奥ゆかしさと品性を持って、外国の文化に接してくださいね。 > アメリカ留学のおすすめ留学エージェント
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