留学前に知っとこ!イギリス留学の費用について

イギリス、お金 やっと鬼のような卒論から解放されました、まーです。今回は、留学中にかかる費用のなかでも準備期間に支払いが集中する「授業料」「ビザ申請料」「寮費」「航空券」「海外保険」について、まとめてみました。

はじめに:自分の留学経験から

自分の経験をもとに、以下の表を作成してみました。私が留学に行く直前の2013年7月時点で支払いが確定していたものです。
イギリス留学費用
※数値は円表示。2013年7月の£1=155円で計算
まだ現地で生活し始めてもいないのに、すでに170万円近くかかっているなんて驚きですよね。これにプラスで、現地での生活費、交際費、教材費、長期休暇中の旅行代など合わせると、1年間の交換留学の総額は200~250万円くらいになると思います。地域にもよりますが、欧米であれば200万円は飛ぶことを覚悟した方がいいでしょう。

交換留学は断然おトク!聞いてびっくり、イギリスの授業料

イギリスの留学費用

交換留学の場合

授業料は自分の日本の大学に、日本の授業料と同じ額を支払うことで留学できます。これは交換留学の提携を結んだ大学間で、同じ数の学生を受け入れ、同じ数を派遣する決まりになっているため、双方の大学の授業料収入に変化はないとされているからです。

私費留学の場合

留学先に直接、授業料を払います。イギリスは海外の学生から高い授業料をとることで有名なので、かなりの高額が予想されます。 例えば、マンチェスター大学2015/16年度の私費留学費用:
  • Academic year  £12,000
  • Single semester (fall or spring)  £6,500
これを£1=180.12円(2015年12月25日現在のレート)で換算すると、
  • Academic year  2,161,440円
  • Single semester (fall or spring)  1,170,780円 です。
高いですね…!衝撃的な金額です。マンチェスター大学は国立大学ですが、日本の国立大学の年間授業料標準額535,800円と比べると、その差は歴然ですね。逆にいえば、交換留学の場合は、現地の授業がお得に受けられてラッキーかもしれません!? ※Semester(セメスター)について、こちらの記事も参考に! 「いまさら聞けない!アカデミックイヤーとは?学期制って?」

<参考>正規生の授業料

マンチェスター大学人文学部(Faculty of Humanities)の年間の授業料は、以下の通りです(2016年9月入学の場合)。
  • UK/EU students  £9,000
  • International students  £15,500
学位取得を目的にした留学なので、こちらは1年間の私費留学よりもさらに高額の£15,500になっています。私費留学になった場合、学費が一番の出費になるかと思うので、大学間の授業料を比較し、予算と照らし合わせた上で志望校を決めていきましょう。

ポイントは「優先順位」。寮費の比較

寮費は、その設備・形式によって様々です。以下の表を見ても、食事の有無、部屋の風呂トイレ・洗面台の有無、部屋の広さによって違うのがわかります。 私が住んでいた部屋は、食事付き、部屋に洗面台付き、風呂トイレ共用、広さはスタンダードで、年間£5,131でした。すでにお気づきの方もいると思いますが、なんとこの2年間で寮費が値上がり、私の寮も今や£5,388になっていました。今日現在のポンドの為替相場が£1=180.12円なので、£1=155円の私の時と比較しても寮費だけで18万円近い差があります。寮費のような大きい買い物は、なるべく円高のレートが嬉しいですね。
マンチェスター大学寮費
参考:マンチェスター大学寮費プラン(2015/16版)
寮を比較する際は、「予算」と「優先順位」を決めることが大切です。例えば、「私の部屋」は食事付きですが、風呂トイレはシェア。一方、「寮②の部屋A」は食事がついていないものの、部屋に風呂トイレがあります。その差は£134でどちらも予算内の場合、どちらを選ぶかとしたら……私は「食事付き」にプライオリティを置きました。 また、寮費には水道代、光熱費、インターネット接続費、携行品の保険代、ハウスキーピング代が含まれています。私の寮の食事は、平日の朝晩のみだったので、昼食と休日の食事代は別にかかりました。風呂トイレが共用だと、トイレットペーパーや掃除用品などの支出はありませんが、風呂トイレ付きの部屋の場合はこれらも自分持ちです。もし寮の選定に迷ったら、こうした雑費や手間を考えて総合判断してみてください。

毎年値上げ…イギリスのビザ申請

イギリス留学のビザ イギリスの留学ビザは、大きく分けて3種類あります。
  • Tier4 (General) student visa:いわゆる学生ビザ。16歳以上、6ヶ月以上の滞在で、大学への留学の場合と11ヶ月以上の語学留学の場合に取得できる。申請費用は、£322(61,824円)。
以下の2つはShort-term study visaと呼ばれ、滞在期間と目的によって金額が違います。
  • Student visitor (to study English language):18歳以上、11ヶ月まで滞在可能な語学留学のためのビザ。申請費用は、£162(31,104円)。
  • Student visitor (up to 6 months):18歳以上、6ヶ月まで滞在可能な、語学を含む短期コースや短期調査のためのビザ。英国滞在予定が6ヶ月未満の場合、日本出発前のビザ取得は不要だが、現地空港にて入国審査時にStudent Visitorとしての申請が必要。申請費用は、£85(16,320円)。
※カッコ内の日本円は、UK Visas and Immigration費用計算ページを参考に£1=192円で表示。 また2015年4月から、イギリスに6ヶ月以上滞在する非ヨーロッパ国籍者は、国民健康保険であるNHSの加入対象者となり(NHSについてはこちらの記事をご参照ください)、学生ならば年間£150の保険料の支払い義務が生じるようになりました。 ビザの申請料は、年々高くなっています。私が行く時で£298ですが、毎年£12ずつ上がってきていて、2015年12月現在は£322のようです。ビザの手続きや申し込み条件に関して、イギリスはほぼ毎年変更点があるので、UK Visas and ImmigrationのHPをよく確認しましょう。

留学用航空券の選び方

留学のための航空券 航空券も、どの航空会社にするか、直行便か経由か、片道か往復か、日付指定か日付変更可能かによって大きく値段が違います。私は一度使った安心感と予算から、ルフトハンザ航空を利用しました。購入ルートは、①航空会社から直接、②旅行代理店、③格安航空券検索サイトなど色々ありますが、私は②旅行代理店を利用しました。「なるべく安く!」という人には、スカイスキャナーという格安航空券検索サイトが役に立つかと思います。

片道か往復か

たまに入国審査の際に、帰りの航空券の有無を尋ねられることがあるらしいので、おすすめなのは往復で買うことです。私の友人は、片道の航空券だけでも無事入国できたので、絶対とは言いませんが、心配性な人はぜひ。イギリス人の友人いわく、「日本よりもイギリスで航空券を買った方が安い」とのことなので、航空券代をできるだけ抑えたいのであれば、片道ずつで、帰りはイギリス国内から予約するワザもあります。

Fix/Openの違いについて

Fixとは日付指定、Openとは日付変更可能なチケットのことを指します。Openチケットは、Fixよりも少々値段が上がってしまいますが、帰国の飛行機の席を確保できているので、帰国前にバタバタと予約する必要がなくて安心です。もし搭乗日を変えたくなった場合、有効期限内であれば航空会社・旅行会社の規定で、無料で1~2回まで変更することができます。

見極めが肝心!海外保険

海外保険 海外保険もピンキリですが、業界大手といえば、AIUジェイアイ東京海上などがあります。私の周りは、圧倒的にAIU加入者が多かったです。AIUは当時の印象ですが、海外ネットワークに定評があったので、それが人気の理由かもしれません。私もAIUにしようかと心が傾いていましたが、同じような補償内容と保険料の安さが決め手となって、朝日火災のカスタマイズ型の10ヶ月プランに決めました。しかし2015年末現在、朝日火災ではカスタマイズ式のフリープランを扱っていないのか、私が申し込んだ2年前と比べて、だいぶ仕組みが変わっていました。長期滞在となると上記の3つに加えて、三井住友海上損保ジャパン日本興亜などが候補に挙がります。これらの保険各社を比較してみても、傷害死亡時の補償額が3000万円となっている場合、10ヶ月プランで平均16~20万円くらいの保険料はかかるみたいです。 海外旅行であれば、クレジットカード付帯の保険で済ましてしまう人もいると思いますが、留学となると長期滞在のため、短期滞在よりも病気・ケガ時の診察費や治療費などのリスクが高くなります。インターネットから申し込めるものもあるので、出発前に加入することをおすすめします。

おわりに

最後に、2015年末現在の状況を踏まえて留学準備費用を計算し直してみると、私がかかった費用と比べて、約29万円ほど高くなっていることがわかります。
留学準備費用
※数値は円表示。Tier 4 visa以外は、£1=180.12円で計算。
このように留学費用は、留学にかかる費用そのものの値上げだけではなく、為替相場の影響を大きく受けるので、「いつ留学に行くか」によって金額が異なってきます。一種の「賭け」のようなものです。さらに留学前はかなりの出費になるので、クレジットカードが上限に達して払えないという事態にならないよう、こちらの記事も参考にしてみてください。私のカードの失敗談を書いたものです。 留学費用はたしかに高額ですが、そのため留学をあきらめてしまうのはもったいないです。政府の後押しもあり、留学用の奨学金も充実してきています。奨学金については、また別の記事にしたいと思います!

参考サイト

マンチェスター大学:私費留学費用(2015/16版) マンチェスター大学:社会学コース概要 マンチェスター大学:大学寮費プラン(2015/16版) 三菱東京UFJ銀行:外国為替相場一覧表(リアルタイムレート)(2015年12月25日閲覧) UK Visas and Immigration UK Visas and Immigration: Visa fees

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