イギリス寮生活のススメ!番外編

イギリスの寮生活 9月に「イギリス寮生活のススメ!前編後編」と2回に分けて紹介したイギリスの大学寮について、収まりきらなかった小ネタ集を集めました!今回は、悪名高いイギリスのごはん事情、共用バス・トイレの使い勝手などについて独断と偏見で解説しています。

物議を巻き起こすイギリス飯

イギリスの食事はまずい、と聞いたことありませんか?それは一部正しく、一部は間違いです。なぜなら、朝はおいしいから。寮の朝食は、伝統的なイングリッシュ・ブレックファストがバイキング形式になっていて、食べたいものだけ指示して取ってもらえます。シリアルやトースト、ソーセージ、ポーチドエッグなど単品だけでも十分においしいものばかりなので、いつも朝からモリモリ食べていました。これだけ食べていたのは日本人くらいでしたが。余談ですが、ハッシュドポテトは英語で“hashed browns(ハッシュドブラウンズ)”というそうです。食堂のお姉さんに「ハッシュドポテトください」と言ったら、真顔で訂正されました。
イギリスの食事
大量のビーンズの洗礼
一方、問題なのが夕食。基本的にメインが2~3種類から選択でき、日によってパスタだったり肉だったりします。それに付け合わせの茹でた野菜やじゃがいも(フライか茹でたもの)というワンプレートスタイル。サラダバーやスープ、パン、デザートもあるので自分で自由に取ってつまむことができます。これだけ聞いていると、「なんだ問題ないじゃん」って思いませんでしたか?まだ何も触れていませんでしたが、問題は味付けと調理法です。まず、パスタ。まず間違いなくアルデンテなんて夢のまた夢で、だいたいが茹ですぎでふやけてしまったものが出てきます。次に、お魚。高確率でフライされています。揚げる以外の調理法がないのか!と思うくらい、衣に巻かれています。最後に、お野菜。茹でるのはいいけれど、地味にまだ固いのと無味なのが切なすぎます。ちゃんと塩茹でしているのでしょうか…。
イギリスの食事
全部とった時の衝撃的な量とゆですぎマカロニ
散々言っておきながら、私はいつも残すことなく夕食を平らげていました。心は日本人、食べ物を残すことに躊躇してしまったのです。おかげで私の体重は増加の一途をたどる羽目に。珍しく私が残すと、バングラデシュ人の友人が「あなたが残すなんて、よっぽどまずいのね!」と真面目にからかってきたものです。相当批判してきましたが、イギリス全土の大学寮のご飯がおいしくないのではなく、ひょっとするとマンチェスター大学の私の寮が特別にまずかったのかもしれません。ただ、イギリス人でも顔をしかめるくらい大学寮の食事はおいしくない、というのが一般的に認識されているようです。自炊する、もしくはご飯のおいしい国に留学しましょう。

温もり恋しいシャワー・トイレ事情

シャワーとトイレは共用だと前編で書きましたが、どんな感じになっているか想像できますか?フラットによって若干の違いがありますが、私のところでは小部屋に電話ボックスみたいなガラスのシャワールームがあって、周りに水が飛び散らない構造になっていました。シャワールームと脱衣スペースが完全分離だったのが、個人的にうれしかったです(友人の寮はシャワールーム内で着替えなければいけなかったので大変そうでした)。残念ながらバスタブはありませんでしたが、暖房器具がガンガンに作動していて冬でも寒くないので安心です。
イギリスのトイレとバス
※あくまでイメージ。実際はもっと狭くて小汚いです。
さてトイレの方はというと、シャワールームとは分離された個室になっていました。あえて指摘するとすれば、便座が冷たいです。カバーもかけられずむき出しになっていて、あの時ほどウォシュレットの温め機能が恋しくなったことはありませんでした。また、トイレットペーパーがなぜか消毒ウエットタオルのようにプチプチ取り出す式になっていたのも謎でした。

大迷惑なファイヤーアラーム

私の寮では、毎週木曜の正午に火災報知機の点検があり、その時間になるとウィンウィンウィンと騒がしく音を立てていました。このファイヤーアラームですが、留学中に3~4回は作動したことがあり、その際はセキュリティの人が来て建物外に避難しました。 ある時、0時前くらいにファイヤーアラームが鳴って、真夜中に避難する騒動がありました。寮生の誰かが換気扇をつけずに、夜食用のピザをオーブンで焼いたため作動したのだとか。ちょうど中間試験やエッセイの時期だったので、それどころじゃないと殺気立った寮生たちが大ブーイング。その後、無事安全が確認されて夜1時ごろに部屋に戻る、なんていうハプニングも。

発達してます、ネット環境

各部屋は基本的に有線ですが、留学中に部屋でもWi-Fiが使えるアプリが導入され、インストールすれば部屋で無料のWi-Fiが利用できました。接続用のコードは、部屋に付いていたので自分で用意する必要はないです。図書館やコモンルーム、食堂などではいつでもWi-Fi利用可能で、接続も特に問題はありませんでした。

じゃらじゃらの鍵

私の寮はよくも悪くも伝統的な雰囲気の建物で、カードキーなんて最新式のセキュリティはなく、5本の鍵を常にじゃらじゃらと持ち歩いていました。なぜ5本もあるのかというと、①部屋の鍵、②フラットの鍵、③フラットがある建物の鍵、④食堂などメインの建物の鍵、⑤ランドリールームの鍵というように、各部屋・建物で違う種類の鍵を使っているからでした。たくさん買い物をして帰った日には、大荷物を抱えながら③→②→①と鍵を開けるのが本当に大変でした…

おまけ:本当にあった怖い話!ケンブリッジの幽霊騒動

イギリス留学中の滞在先
右の古い建物が私の滞在先
これは、私が高校生の時の話です。高2の夏、学校の短期研修プログラムで私はケンブリッジ大学の施設に滞在していました。ケンブリッジ大学は13世紀初めの創立、英語圏ではオックスフォード大学に次ぐ古い歴史を持つ大学です。私の滞在していた施設も1350年の設立と言われ、非常に歴史ある建物でした。 滞在し始めて1週間ほど経ったある日、なぜか私の階だけ人感センサー付きライトが作動しなくなり、夜の廊下は真っ暗に。ちょうどその晩、私はとても疲れていて、風呂上りに部屋で髪を乾かしながらウトウトしていました。眠気眼でふと顔を上げると、私のベッドに赤い服を着た女性(女の子?)が座っていました。えっと思い、目を見開くと、そこにはもう誰の姿もありませんでした。ゾクっとしたものの、強い眠気に勝てずそのまま眠りにつくことに。あくる日の朝、隣部屋の友人に昨晩の話をすると、友人は真夜中に誰かの足音を枕元で聞いたと言うのです。これは偶然?それとも… この話は瞬く間にプログラム参加者に広まって、「M棟の恐怖」と呼ばれました。プログラムにTAとして参加していたケンブリッジ大の学生に「あれは本物かな?」と聞くと、「私は本物だと思う。だってここはケンブリッジだから」と。なるほど、ケンブリッジという街は幽霊がいてもおかしくない、そんなフシギな感覚とともに高2の夏が過ぎていくのでした。

おわりに

いかがでしたか? 酷評した寮のご飯も初めの半期は新鮮に思え、楽しんでいたので、山場は残りの半期です。友人はMy醤油を持参して自分好みに味付けしていたので、アレンジすれば意外といけるみたいです。 ケンブリッジの幽霊話もコラム的に紹介しましたが、私はこの経験があったからこそイギリスという国に不思議な魅力を感じ、今なおその魔法にかけられているのかもしれません。オススメするはずが、逆に怖がらせたりけなしたりもしていますが、この記事を読んでイギリスの寮生活に関心を持ってもらえたら嬉しいです。 留学エージェントにパンフレット取り寄せ

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