2015年にワーキングホリデーが始まったばかりのポルトガル。なんどポルトガル大使館の申請書類を読んでも、謎なことばかり…。領事部に問い合わせても曖昧な答えばかり…。
今回はそんな、まだ始ったばかりで曖昧な部分の多い、ポルトガルのワーホリビザ申請までの流れを、私の体験とともに紹介します!
0.ポルトガルワーキングホリデービザ取得までの流れ
ビザ申請ができるのは出発の3ヶ月前から。申請が下りるまでの所要期間はだいたい3週間から1ヶ月程度。
出発ギリギリまで待つのは不安なので、2〜3ヶ月前に申請するのがベストです。申請日は前もって電話にて予約をする必要があります。私は全く計画性がなく、書類が全て揃ってから前日に予約の電話を入れましたが…。
1.最初に健康診断を!
なぜ最初に健康診断なのか?それは意外と
英語の健康診断書が発行されるまでに時間がかかるからです。
もちろん時期や病院にもよりますが、健康診断の予約もすぐに取れるとは限りません。余裕をもって診断を受けましょう。
健康診断の予約を入れるときに注意したいのが、英文健康診断書の雛形がある病院であるかどうか。ポルトガル大使館からは、特に健康診断書の雛形や診断項目の指定はされていません。病院によっては、雛形がなければ英文健康診断書の発行を受けられないという場合もあります。
また診断項目ですが、大使館の方曰く「医師から健康だと判定されれば問題ないので、項目は自分で選んでください」とのこと…。非常にザックリなのもポルトガルらしい、と開き直りましょう(笑)
私の場合は、東京慈恵会医科大学附属病院で海外派遣前後の健康診断を受けました。
2.パスポートのチェックを
十分に期限が残っているパスポートが手元にあるかどうかを確認してください。
もしパスポートをまだ取得していない、もしくは更新がまだの方は、
真っ先にパスポートを用意しましょう。パスポートを新規作成、更新するには1週間かかります。他の書類を申請する場合もパスポート提出が求められるものが多いため、早めに準備しておく必要があります。
3.残高証明書
残高証明に関しては、すぐ発行可能なのでどの段階で用意しても問題ありません。私は三菱東京UFJ銀行にて発行しましたが、通常で1週間、急を要する場合は、急いで作成することも可能とのこと。
ただポルトガルのワーホリ申請で難しい点は、約16000ユーロの残高証明が必要であること。私が申請した時は1ユーロ約120円、日本円にして200万円弱ということになります。
つまり、
海外保険や航空券を購入した後に証明書を作ると、かなり残高が減ってしまいます。資金に余裕のある方は別として、もし資金がギリギリなのであれば、この段階で証明書を作成しておく方がいいでしょう。
ちなみに、約16,000ユーロという残高額に関しても実はあやふや。大使館に問い合わせた時は、「現地に住む場所がもうあって家賃を払う必要がない場合などは、16,000ユーロも証明する必要はない」と言われました。ただ実際に現地に来て思うことは、それくらいの金銭的余裕があった方が安心だということ。当時の私のように、学生にとって200万という額を貯めることは容易ではありませんが、結果その程度の貯金があった方が無難です。
もう一つのポイントは、
ビザ申請に提出する用と、現地に持っていく用と2つ取得しておくこと。現地用の証明書には、日本の住所も記載してもらいましょう。こちらは準備しなくても大丈夫ですが、現地で何かあった時のためにあると便利です。
というのも、現地に着いてから納税番号を取得する際、なぜかポルトガルではなく日本の住所の証明書が必要となるからです。私は何も持っていなかったのですが、パスポートの最後のページの手書き部分を見せたところ大丈夫でした。ただこれも曖昧で、免許証や保険証をポルトガル語に翻訳、さらにそれを現地の日本大使館で証明書として発行してもらった方もいたようです。その場合、翻訳料に加え、大使館での証明書発行料として36ユーロかかります。手続きも非常に面倒なので、
英語の住所証明をあらかじめ準備しておくことをお勧めします。
4.航空券はフレキシブルのタイプを
ビザ申請には、往復の航空券が必要となります。
片道の航空券で申請することも可能ですが、その場合16,000ユーロに加えさらに10万円ほどの残高を証明する必要があります。また、入国審査の時に手続きが少し面倒になると大使館でもアドバイスされたので、
航空券は往復を用意しましょう。
ただ、帰りのチケットとして、1年以上先の日付は選択できないため、日付変更可能なフレキシブル航空券を選びましょう。私は、ANAの公式サイトで航空券を購入しました。帰りは9ヶ月後のフライトでとりあえず予約をし、後から日付を変更する予定です。(行き帰りともブリュッセル経由)
5.ビザ申請申込書、ポルトガルでの犯罪有無を確認する要請書、宣言書の記入
ビザ申請申込書は、ポルトガル大使館のホームページからダウンロードできます。申請申込書は全てポルトガル語で記載されていますが、ポルトガル語が読めない方は日本語のサンプルも同じページからダウンロードできるので、そちらを参照しながら記入しましょう。
注意する点は、最初の滞在場所を記入する項目。私はビザを正式に取得できるまでは家の契約を結びたくなかったため、初日分だけホテルの予約を取り、その住所を記入して提出しました。正式にビザが下りた後、ホテルの予約はキャンセルしアパートの契約を結びました。特に新しい滞在先の申請は行なっていません。
犯罪有無を確認する要請書(Requerimento)と宣言書(Declaraçâo)も同じく大使館のホームページからダウンロード可能です。
6.渡航証明とアポスティーユ証明
そして意外と時間がかかるのが警視庁での渡航証明の申請。渡航証明申請に必要な書類は、
・パスポート
・住民票もしくは官公庁から発行され、氏名、住所が記載されたもの(自動車運転免許証や住民基本台帳)
・証明書発給の必要性が確認できる書類
の3点です。
3点目の書類に関しては、ある程度ビザ申請申込書を記入したものを提出します。
そして渡航証明を受け取った後、外務省にてアポスティーユ証明が必要です。
必要なものは、
・取得した渡航証明
・身分証明書(パスポート、運転免許証、住基カード、在留カードのいずれか一つ)
・申請書(窓口で記入可能)
の3点。平日であれば、申請の翌日に受け取り可能です。
7.海外保険は店頭で出発3ヶ月前から申し込み可能
最後に海外保険の購入です。今は安いものから高いものまで様々ですが、何かあったことを考えると、やはり大手の海外旅行保険のものを購入するのがいいでしょう。
私はAIU海外旅行保険のワーキングホリデープラン(1年間で255,730円)を申し込みました。購入前には必ず、
ポルトガル大使館が提示している保険の条件を満たしているか、担当の方に確認しましょう。
AIU海外旅行保険での申し込みは、店頭にて出発の3ヶ月前から。ビザ申請時に提出する用に、ポルトガル語での証明書も作成してもらいました。受け取りはその日に可能。
おわりに
ポルトガルのワーホリビザ申請は、他のメジャーな国に比べて少し複雑かもしれません。しかし、現地に着いてからの手続きの方がよっぽど大変です。(笑) お国柄でしょうか、何と言っても全てが「曖昧」。
そんなポルトガルですが、私が現在滞在しているリスボンはとても美しい街です。面倒な手続きも一瞬忘れかけるほど、美しい街並みと文化がここにはあります。
ぜひ、ポルトガル人のように気を楽にして申請手続きを進めてみてください!
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