留学前に知っておきたいのは日本のこと!?

留学するには、とりあえずなんとなく留学先の国や地域の文化や歴史が分かっていれば大丈夫だと思っていませんか。実は留学前に知っておきたいのは留学先の文化や歴史のことだけでなく、自分の国のことも、だったり…? 日本

どうして知っておきたいの?自国の文化と歴史

海外で生活する日本人のひとりひとりが日本の外交官だ、なんてことを聞いたことはありませんか。外国での私たちの振る舞いは私たち自身の振る舞いとしてだけでなく、日本人としての振る舞いとして解釈されることも少なくありません。日本にいるとわざわざ自分は日本人!なんて意識して生活することは少ないかもしれません。しかし海外では自分は日本人なんだ!と自分で感じたり、周りから日本人だからという考えのもと接されることもあります。 留学先では日本人であるあなたは日本について聞かれることが多いと思います。なぜなら、日本人が一番、日本について知っている、という認識があるからです。文化についてだけではなく、人口、国土面積などの統計から、政治についてや社会問題などについても、海外の人から聞かれます。海外の学生は一般的に、自分の国での政治や社会問題についてよく勉強しています。そのため、自国のことであればもちろんよく知っているし、ほかの生徒もそうであると思われがちです。そのうえ、海外では議論が好きな人が日本よりも多いです。 いきなり日本の人口は?面積は?東京の面積は?東京の人口は?日本の政治の仕組みはどうなっているの?日本人は第二次世界大戦のことをどう思っている?日本人の宗教観は?とかいきなり聞かれてすらすら答えることができる日本人はどのくらいいるでしょうか。そしてそこから議論に発展した会話のなかでどれだけ自分の意見をまとめて正しく伝えることができるでしょうか。 わたしは、インターナショナルスクールに在学中に行った登山旅行中に、ひょんなことからイタリア人とアメリカ人の友達に日中関係、日中戦争、日本と中国それぞれがアジアで果たしてきた役割や持っている影響力について説明したことがあります。その時は一応答えられたと思うのですが、やっぱり日本史の勉強は外国にいるからこそ大事だな、自分はまだまだ自分の国のことを知らないな、とつくづく実感しました。 日本の折り紙

日本文化を知ろう!

聞かれるたびに調べて勉強することももちろん大切だし、素晴らしいことですが、聞かれてすぐにすらすら答えられたらかっこいいよね!ということで日本文化を事前に勉強しておくことはおすすめです。以下はわたしが海外で頻繁に聞かれた質問をしょうかいしていきます。
  • 日本の宗教観は?:そもそも日本の信仰ってなに?というひとから日本人よりもよっぽど詳しい人までいますが、興味があるひとはいろいろ聞いてきます。
  • 仏教?神道?:神道について知っている人は少ないですが、仏教について知っている人はかなりいます。簡単に説明できるようにしておくといいです。
  • 天皇制について:日本に天皇がいることを知らない外国人は結構います。日本の天皇制と日本の歴史を絡めて説明できるようになっておくといいかも。
  • 禅:海外ではMindfulnessといって、心身の状態に意識を行き通らせ、変化に気付くという自分の内面と向き合う活動が最近注目されていてヨガや瞑想などが人気です。そのため、禅という文化に興味を持つ人も多くいます。
  • 日本の軍事制度について:日本の自衛隊の在り方は世界でも特殊です。自衛隊についてや集団的自衛権とそれを取り巻く問題について説明できるといいかもしれません。
  • 俳句:意外に思うかもしれませんが、俳句は海外では実は結構有名です。松尾芭蕉のことを知っている人は多いです。俳句の知識が多少なりともあるといいかも。
  • 村上春樹:村上春樹ファンは世界各国にいるようです。Haruki Murakami知ってる?って話しかけられた回数は数知れずです。すこし読んでおくと会話が弾むかもしれません。NHKラジオでは英語で読む村上春樹という番組があるので、それもおすすめです。
  • 日本語の書式:平仮名・片仮名・漢字の3つの文字体系を組み合わせて書き記される日本語は外国の人にとては珍しいです。3つの文字体系を組み合わせて書くというと驚かれます。日本語で漢字が使われているということに驚く人々もいます。日本語の文字体系の成り立ちなど知っておくといいかも。
  • 名前の由来:日本のように名前に特別な意味を持たせることは海外では珍しいようです。日本人の名前には意味が込められていることが多いということを知っている人は少なくなく、名前の意味は?って聞かれることも少なくありません。
などなど。海外には好奇心旺盛の人がたくさんいるので、質問に答えられると質問された方もうれしいですよね! 日本の仏像

日本文化を身につけよう!

付け焼き刃なのもどうかと思いますが、海外生活している日本人に身についているとちょっとかっこいいのが伝統的な日本文化です。文化交流にもなるのでおすすめです。 わたしはもともと剣道と弓道をやっていたのですが、留学先で剣道の型をやったことがあります。といっても剣道のような道具が必要な日本文化は海外では披露しにくいかもしれません。そこで武道でおすすめなのは柔道や合気道など道具が必要ない武道です。柔道や合気道は海外でも人気が高いので、相手も見つけやすいです。 武道以外の日本文化ならば、茶道や書道がおすすめです。書道は最悪、書道ペンと和紙があれば書道(もどき)ができるのでおすすめです。茶道は茶筅は日本から持って行ったほうがいいですが、抹茶は海外でも比較的楽に手に入りますし、お椀は深めの器で代用してもOKなので、簡易ではありますがちょっとしたお茶会ができるのでおすすめです。海外では近年抹茶や日本茶が健康にいいとして注目されているので喜ばれます。 茶道

和食を作れるようになろう!

留学中には和食が恋しくなったり、現地の友達や他の留学生達に日本食をご馳走する機会もあると思います。そんなときのために和食を作れるようになっておくのはおすすめ。でも、実際は現地行ってから初めて料理始めて和食を作れるようになった!というひとも結構いるので、事前に料理の練習していく必要はないと思います。海外でも(場所によりますが)お醤油やお米、お豆腐などは比較的簡単に手に入るので、持って行かなくても大丈夫かも。アジアンスーパーやインターナショナルフードストアなんかも都会の方ではあるので、現地に着いてから都会に買い出しに行くのもおすすめです。 できればお鍋でご飯を炊けるようになっておくと何かと便利かもしれません。アメリカでは炊飯器も手に入りやすいですが、国によっては高価だったり(その割には壊れやすかったり)します。

おわりに

これはもちろん人によるのですが、留学をする人の多くが海外に留学して初めて日本人としてのアイデンティティを実感したり、愛国心を高めたりするようです。留学先の文化を体験していく中で、自分の文化である日本文化についても新たな発見をすることが少なくありません。留学は外国の文化に触れるだけではなく、日本についても新たに学ぶチャンスかもしれません。
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