フランス長期留学生に人気の語学学校パリ・カトリック学院って本当にいいの?
パリに語学留学を考えている人なら、パリ・カトリック学院という学校名を聞いたことがあるかもしれません。特に、長期留学の場合はまず選択肢に挙がる学校で、実際に通っている日本人も大勢います。
評判もよく生徒数も多い語学学校ですが、実際のところはどうなのでしょうか。1年間通った経験から、パリ・カトリック学院の特徴や魅力をお伝えします。
> フランス留学のおすすめ留学エージェント
ソルボンヌと人気を二分する大学付属語学学校
パリ・カトリック学院というのは正確には大学の名前で、語学学校はこの私立大学に付属しています。日本人留学生の間では語学学校のことを略してパリカトと呼ぶのが一般的。パリに長期で語学留学する場合には、留学業者からもここをすすめられるのではないかと思います。 一方、同じく長期留学生に人気なのが、同様に大学付属語学学校であるソルボンヌ文明講座。ソルボンヌというのは国立パリ第4大学の通称です。 私はソルボンヌ文明講座には通っていませんが、もし今どちらかを選べるとするなら、間違いなくパリカトにします。というのも、パリカトは本当に楽しく、価値があったからです。では、その具体的な中身をご紹介していきます。パリ・カトリック学院の魅力とは
1.同じメンバーで集中して勉強できる
私はパリカトに2学期通っていました。1学期はバカンスを入れて約4カ月と長期です。学期の最初にレベル分けテストがあり、総合フランス語のクラスと先生が決定。いったん決まったら、途中で変わることなく1学期間ずっと同じメンバーで授業を受けることになります。 1クラスの人数は大体15~20人。学生や社会人など様々ですが、概して真面目できちんと勉強している生徒が多い印象でした。1カ月経つころには徐々にみんなの名前と顔が一致し始め、それぞれの性格も分かってくるので、だんだんリラックスできるようになります。 なお、パリカトの場合はアジア系が多数派。中国や韓国、台湾、ベトナム、インドネシアなど、アジアだけでも様々な背景を持つ生徒と知り合えます。学期が終わりクラスが解散した後も、学校内で会えばちょっと話をする仲になれるというのはなかなかうれしいものです。2.選択授業が豊富
大学付属というだけあり、パリカトにはバラエティー豊かな選択授業が用意されています。会話や文法など苦手を補強するための授業もあり、実際に発音と作文の授業はとてもためになりましたが、ユニークなのが歴史やメディア、料理、ファッションといった文化講座です。 私は元々、映画好きが高じてパリに来たため、2学期を通して映画の授業を選択したのですが、想像以上に面白かったです。当然、授業はフランス語で行われるのですが、やはり好きなことだと勉強にも身が入り、メインの総合フランス語のクラスよりも楽しみにしていました。このような多彩な授業があることは、パリカトの大きな特徴の一つだと思います。3.先生の質が高い
様々なテーマについての授業があるということは、それを教えられるだけの先生がいるということ。実際に、先生たちはそれぞれに専門分野を持っていて、語学学校だけでなくフランスの大学でも教えられるんじゃないかと思うほどでした。そして、その知識は総合フランス語の授業でも生かされるため、選択授業だけでなくメインの授業もとても内容の濃いものが多かったです。 これはある先生から実際に聞いた話ですが、パリカトの教師になるためには、フランス語圏以外の外国で一定期間フランス語を教えた経験がないといけないそうです。短期でなく長期であることが条件になっていて、これは外国で働くためにビザを申請するなどの苦労も味わっておかなければならないとの考えに基づいているとのこと。学校の質を保つため、先生たちも厳しい基準で選ばれていることが分かります。 実際、教師としてだけでなく人としても尊敬できる先生が多かったことが、この学校を選んでよかったと思う大きな理由の一つでもありました。4.広くて気持ちのいいキャンパス
パリカトは、付属している大学と同じキャンパス内にあり、ときには大学生と同じ校舎を使うこともあります。建物自体がとても古く、校舎が分散しているため慣れるまでは迷いますが、趣きがあり、学校にいながらパリらしさを感じることができます。 また、キャンパス内には広い中庭があって、夏になるとここでランチを楽しむ学生の姿が多く見られます。緑がたっぷりでとても気持ちがいいので、毎朝通うのも苦ではありませんでした。学校の雰囲気は、意外とモチベーションにも大きく影響すると思います。自分に合うかどうかを見極めよう
そもそも私がパリカトを選んだのは、留学業者の話を聞いてよさそうだと思ったからですが、自分に合っていたようで、すっかりこの学校が好きになってしまいました。 ただ、もちろんデメリットもあります。私立大学付属だけにやはり授業料はやや高めで、1クラスの人数が多い分、会話の機会がほとんどないことも残念です。私の場合は後者の理由で2年目は違う学校を選びましたが、フランス語初心者や読み書きを強化したいという人にはぴったりだと思います。 なお、パリカトでは夏期講習も受けられます。学期中の授業とは違い、他の学校の先生や若い先生が応援に来たりしているため、必ずしもベテランの先生に当たるとは限りませんが、1カ月単位で申し込めるので、雰囲気を味わってみたいという人にはおすすめですよ!フランス留学 関連記事
フランスでできる留学
語学留学 関連記事
語学留学できる国