留学中のホームシックのはなし
知らない地。分からない言語。
初めての環境に囲まれて過ごす留学生活。始めの頃は新鮮で楽しかったものの、3ヶ月が立った頃、初めてホームシックに。
色々なことに慣れてきて、友達も何人かでき、自分の言いたいことも少しずつ英語で表現できるようになってきた頃でした。
家族や友達とは毎日ラインで日常を報告し、週に何回かライン電話もしていて、SNSでもつながっていたので、心の距離はさほど感じませんでした。しかし、家族がそばに居ない寂しさは当時16歳の私には、やはり電話やラインでは埋められなかったように思います。
また、SNSを見ると、私がいなくても毎日楽しそうに過ごしている友達の様子が。自分が取り残されたような気分になることもありました。
そんな時、決まっていつも私は一人になる時間を作ってひたすら泣いていました。
自分がホームシックで寂しくて泣いているのだということを受け入れる。一人ぼっちで異国の地で挑戦すると決めて頑張っているから、たまには疲れて泣いてしまっているのだと受け入れる。
自分自身の全てを受け入れてあげる。それが私にとっては一番安心でき、ホームシックから抜けられる一番の方法でした。
そして時々友達にホームシックだと伝えるのも大事。友達は必ずそんな私を受け入れてくれ、
話を沢山聞いてくれ、気晴らしに遊びにも連れて行ってくれました。
自分を見せるということは時に勇気がいるけれども、笑っている私も、悲しんで泣いている私も、何かに奮闘している私も全て私。相手に自己表示をすることで相手も心を開いてくれ、より絆が深まります。
そして第二の都をそこに作ってしまうこと。
ホストファミリーは、留学先の自分の家族。できるだけなんでも話すことで距離も縮まります。
また、自分の好きなこと、趣味をその地で広げてみるのもよし。なにか新しいことにチャレンジしてみるもよし。私は絵を描くことが好きだったので、週末、近所の絵画教室に通うようになりました。
「住めば都」という言葉があるように、自分の故郷よりも居心地良い空間を作ってしまうこと。
そして常に自分に優しく、どんな自分であっても大正解で愛しいのだと受け入れること。
ホームシックは悪いことではありません。むしろホームシックを経験することで一皮、二皮向け、より大きく成長できるのだと思います。