コロナで留学の影響は?人気候補地オーストラリアの現状は?
世界的に感染が広がっているコロナウィルス。日本では毎日のように、全国で数百人以上の感染者が確認されています。依然としてこの問題が落ち着く気配は感じられません。
日本だけでなく世界的にも感染が広がっています。アメリカや中国、スペイン、ブラジルなどにも多く感染者が出ているため、一部の地域だけというわけではありません。
また、コロナの影響により、留学に行く予定だった多くの人が留学を断念することになりました。いつ、留学に行けるのか、先行きは不透明なままです。
人気留学地の1つであるオーストラリアではどうでしょうか。英語圏の人気留学地のひとつです。この国はコロナの影響をどれくらい受けているのか、いつになったら留学に行けるようになるのか気になっている人が多いはずです。
本記事では、オーストラリア現地の情報から、感染者数の情報、入国可能であるのか、そもそも航空便は出ているのか、今後の見通しについて紹介していきます。オーストラリア留学にどうしても行きたいという方に対して、有益な情報を発信していくので、是非参考にしてください。
オーストラリアの現状
最初にオーストラリアの現状について紹介していきます。先に結論を言うと、オーストラリアは、日本の現状ほど感染は広がっていません。
オーストラリア政府は、新型コロナウィルスが蔓延しだした初期の頃から日本以上に厳しい対策を取っていました。
観光施設、飲食店、娯楽施設など、多くの人が集まる場所に対して、営業自粛を命じていました。その影響もあり感染者の数は、他の国と比べると少ない部類に入ります。
しかし、現在も3月中旬から決められた入国制限が続いています。オーストラリア国民及び永住者以外の入国を禁止されている状況です。
入国制限がいつ解除されるかは、まだ決まっていません。世界のコロナ事情を考慮すると、まだまだ先になるでしょう。
感染者数の推移
実際にどれくらいの数の感染者がオーストラリアにはいるのでしょうか。
(参照|オーストラリア留学センター)
上記の表は8月31日時点の情報です。
ご覧の通りです。今までに現れた感染者数は約25000人、死亡者数は約600人。日本が現時点で、感染者が役67000人、死亡者が約1200人。日本と比較すると半分以下の感染者で抑えることができています。
ですが、表を見ての通り、ビクトリア州に感染者が集中していることが分かります。オーストラリアの中では大都市で世界的に有名メルボルンが位置している州です。多くの人が集まるためか、感染が広がりやすいのでしょう。
その影響もあってか、政府は現在続いている非常事態宣言を9月13日延長しました。感染拡大の阻止のため、徹底的な対策をしています。日本と比べると感染者数は圧倒的に少ないですが、まだまだ感染のリスクがあります。
政府がいまだに入国制限をしていることも、この問題を考慮すると納得ができます。
州ごとの現状
オーストラリア政府は上記のように、入国制限、ロックダウン、非常事態宣言などのコロナ対策の施策を実施しています。
ですが、州ごとにどのような対策をとっているかは違います。
この項目では、オーストラリアの主要都市が位置している「ニューサウスウェールズ州」、「クイーンズランド州」、「ビクトリア州」のコロナ対策について紹介していきます。
ニューサウスウェールズ州
ニューサウスウェールズ州は、5月末まで公共施設の営業を停止していましたが、6月1日から図書館や博物館等の公共施設が再開しました。また、州内であれば宿泊を含む旅行可能になりました。
7月1日からは野外会場での文化・スポーツイベント(収容人数4万人までの会場で25%までの参加者)の実施が可能に。このような緩和から、コロナ前の日常生活に徐々に戻ってきています
しかし、隣接するビクトリア州の感染者数が増加傾向にあることから、7月8日よりビクトリア州との州境を封鎖することが発表されました。ビクトリア州から戻る居住者は入州許可証と14日間の自己隔離が必要となっています。
クイーンズランド州
クイーンズランド州独自の3段階のロードマップがあります。現在は、7月3日から実施されているステージ3です。映画館、スポーツジム、フードコートなどの娯楽施設が営業を再開しました。ニューサウスウェールズ州同様に日常の生活が徐々に戻ってきています。
しかし、新型コロナウィルスの感染拡大を受け、8月22日からブリスベンなど一部地域には、公共の場で集まれる人数を10名までにするなどの行動制限が新たに追加されました。
まだ大勢で集まることは、クラスターのきっかけになる可能性が高いため、このような制限を追加したのでしょう。
ビクトリア州
前項で説明したように、ビクトリア州に感染者が集中しています。そのために様々な制限が実施されています。
新型コロナウィルス感染拡大を防ぐために、7月8日から、州都メルボルンで再びロックダウン(都市封鎖)を実施。
7月22日からは、感染防止策として、メルボルン中心部を含むビクトリア州の限定地域で外出時のマスク着用が義務化。マスク着用に従わない場合、200オーストラリアドルの罰金が科せられるようになりました
8月2日には、いよいよ災害事態宣言(State of disaster)を発令。メルボルン都市圏(Greater Melbourne)は、9月13日まで制限措置がステージ4に移行しました。
ステージ4では、20時から翌朝5時までの夜間早朝は外出禁止になり、電車やバスといった交通機関もサービスを大幅に縮小することになっています。
州内のその他地域(メルボルン都市圏外)も、8月5日23:59からはステージ3「Stay Home」に移行。ステージ3では、食料品や物資の買い出しなど、必要最低限の外出のみが許可されています。レストランやカフェも、テイクアウトやデリバリーでの提供のみとなりました。
ビクトリア州から感染者が多発しているため、このように厳重な制限を設けています。
日本と比較して、全ての対策が厳しいということが分かったと思います。その分、日本よりも早くコロナ問題が終息するかもしれません。
入国制限の状況は?
3月20日以降、オーストラリアへの観光目的の渡航者の入国が禁止されていますが、現在も入国制限は続いています。基本的にはオーストラリア国民か、永住権保持者しか入国することは許可されていません。
しかし、入国する場合は現在、指定された車で移動し、指定されたホテルにて14日間強制隔離となります。その費用3000ドル(約24万円)は自己負担となっております。
ニュージーランド、南太平洋などのオセアニア州の国々とは、出入国許可が検討はされておりますが、「一般的な観光旅行」としては、日本やその他の国に関してはまだ具体的になっていません。
その厳しい条件もあってか、国外にいるオーストラリア国民、永住権保持者は帰国せずに滞在している方も多いそうです。
学生ビザの発給再開
7月20日、オーストラリア政府は、コロナウィルスの影響により不利益を被らないように、そしてオーストラリアが人気留学先としての地位を維持するために、学生ビザの発給を再開しました。
また 留学生に対する査証等の特例措置を行うことも発表。内容は下記の通りです。
(1) 豪州国外において申請される学生ビザの発給を再開する。これにより、国境が開放された暁には、学生が既にビザを取得済みで渡航準備を行うことが可能なことを意味する。
(2) COVID-19の為にビザの有効期間内に学業を修了できない場合、無料で追加の学生ビザ申請が可能となる。
(3) COVID-19の為に現在、豪州国外でオンライン学習している学生ビザ保有者は、当該学習期間を、就学後就労ビザ(post-study work visa)要件にカウントすることが可能と なる。
(4) 卒業生が、COVID-19の為に豪州に戻れない場合は、豪州国外で就学後就労ビザの申請が可能となる。
(5) 学生ビザ申請者がCOVID-19の為に英語能力試験を受けることができない場合、英語能力試験結果の提出期限が延長される。
(引用|YAC AGENY)
これは、留学生、留学を希望するにとっては朗報でしょう。特にオーストラリアに留学を検討していた学生は準備に踏み出すきっかけになるかもしれません。このことから入国制限の緩和も早くなるのではないかと一部では予想されています。。
航空会社ごとの運行状況
続いて、主要航空会社のオーストラリア行便の運航状況を見ていきましょう。
主要会社は「JAL」、「ANA」「カンタス航空」の3つです
JAL
JALは、オーストラリア行便、羽田発シドニー着、成田発メルボルン着の一部運休を発表し
10月1日のシドニー発の便まで「運休」される予定です。また、それ以降の運航予定についてはまだ発表されておらず、減便や運休が継続される可能性があります。
ANA
ANAは羽田発、シドニー着の便のみ運行しています。しかし、入国制限があり、乗客が少ないためか、週3便のみ運行しています。
ANAは成田発、パース着の便も運航していましたが、9月30日まで運休予定。しかし、コロナウィルスの現状を考慮すると、運休期間も延長する可能性が高いでしょう。
カンタス航空
カンタス航空は、オーストラリア発の国際線の運航を2020年3月末から10月末までの運休を発表しています。現状だと、カンタス航空を利用して、オーストラリアに行くことはできません。
10月末までとなっていますが、今後のコロナウィルス感染拡大の状況や各国政府の方針次第ではさらに延長する可能性もあります。
カンタス航空は、国内線のみ運行していますが、シドニー線、メルボルン線、ブリスベン線、及びアデレード線の大幅な減便されています。国内線の約60%を運航停止になりました。
国内線も国際線同様に、減便されているので、オーストラリア滞在者の方も移動が不便になったことは間違いないでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか
オーストラリアに感染者がどれくいるか、州ごとの状況、学生ビザが発給開始されて、留学生の準備が着々と進んでいるということが分かっていただけたかと思います。
しかし、これらの情報は現時点のもの。コロナの状況によってはまた変更であったり、新たな施策が実施されるかもしれません。
オーストラリア留学に興味がある方は、最新情報を常にチェックすることをおすすめします。