【留学生の就活】内定者に聞く!留学経験の伝え方:テレビ局編

interview1-tv1 ついに17卒の採用活動が解禁しました。そんななか、よく耳にするのが「留学経験を就活でどうアピールすればいいのか」という留学経験者の声です。 今回は内定者に聞くシリーズの第一弾として、稚拙ながらも私自身の就活体験談を綴っていきます。就活で留学経験をどう振り返り、どう伝えるか、テレビ局の選考で感じたことを中心に紹介したいと思います。  

はじめに

本文に入る前に、私の留学や就活に関する基本情報を紹介します。
留学時:3年生 留学先:イギリス(1年間・交換留学) 就活時期:2016卒採用選考 就職先:テレビ局(制作職)
補足すると、私は現在5年生です。3年の9月に留学、4年の6月に帰国したものの、15卒の秋採用は受けず、卒業を一年延ばして16卒の採用に参加しました。  

公務員志望からマスコミ就活へ―進路を定めた留学

interview1-tv2 帰国した時点では、日本で暮らす外国人への行政サービスに関心があったので、公務員志望でした。しかし、帰国してすぐに参加した行政機関のインターンシップで、感覚的に「自分には向いていない」と感じました。その後、民間就職にシフトして、色々な業界を見て回りましたが、なかでも自分の興味関心を掘り下げることができ、仕事を通じて様々な人に出会うことができる取材・制作の仕事に魅力を感じました。また、留学での気づきなど、自分の見聞きしたことを「伝えたい」と思うようになったことが、報道機関への就職を意識するきっかけになったと思います。 他にも、それまで海外志向だったのが、(しばらくは)日本志向になったのも大きな変化です。留学を経て、日本にはまだまだ自分の知らない世界があり、日本のことをもっと深く知ってから世界に挑戦したいと思うようになりました。  

留学の動機は、「なぜ」を突き詰める

interview1-tv3 「なぜ留学に行こうと思ったのか」、意外とよく聞かれるのがこの質問です。私の場合、主に勉強と人生経験の2つに分けて話していました。 <勉強>イギリスにおける多文化共生の実践や課題を、学問や自身の経験を通じて学ぶため。 <人生経験>海外生活への興味。海外に一年間身を置くことで、自分がどのような影響を受け、どんな考えをするようになるのか、関心があったから。 ざっくり言うと、こんな感じでした。こういった受け答えをすると、「なぜイギリスか?」「なぜ多文化共生に関心があったのか?」「日本でも同じようなことが実現できなかったか?なぜわざわざ海外へ?」など、「なぜなぜ攻め」にあうことも…。新聞社、通信社、テレビ局の選考では特につっこみが厳しかった気がします。こういう事態を乗り切るために、面接官に聞かれそうなところをあらかじめ想定して、言語化しておくことをおすすめします。面接官の雰囲気にもよりますが、全部の質問に真面目に答える必要はないので、どうか気負わずに!私は「なぜイギリスか」との質問に、「ハリーポッター好きが高じて…」なんて受け答えをしたこともありました。意外と反応は悪くなかったので、何が起きるかわからないのが就活の面白いところです(笑)  

留学先での「等身大」の自分を伝える

interview1-tv4 面接で留学経験を話す時、エピソード選びに苦労すると思いますが、「今の自分に影響を与えた経験」に着目して思い出すと、過去~現在のつながりが見えて、筋の通ったエピソードがつくれます。私は、志望動機と留学経験がつながっていたので、テレビ局の報道部門を志望した理由として、留学中のエピソードを使っていました。 私の場合、留学を通じた一番の学びは、「外国人」として生活する視点を得たことだと思っています。それまでどこか他人事のように思っていた日本にいる外国人のことを、実際に自分が「外国人」としてイギリスで生活したことで、自分に置き換えて考えるようになりました。面接では、この気づきを軸に具体的なエピソードを交えながら、何が問題だと感じ、何を伝えていきたいのかを話しました。 就活では、何かすごいネタが必要だと考えがちかもしれませんが、自分が何に関心を持ち、どう思ったのか、誇張せず等身大の自分をさらけ出すことが大切だと感じました。  

「変わらない自分」がアピールになる

interview1-tv5 どの業界でも必ず質問されるのは、間違いなく「学生時代がんばったこと」です。もし留学経験から自己PRをするなら、何をがんばったことだと考えますか?私は真っ先に勉強を思い浮かべましたが、それでは個人プレーに徹して面白くないと考え、周囲と協働した経験をなるべく選ぶようにしていました。 いくつか候補が出るなか、次に悩んだのは「その結果、自分にどんな影響があったのか」ということでした。「今の自分に影響を与えた経験に着目して思い出すといい」と先にも書きましたが、がんばったことに関してはこのワザを上手に使えず、苦労しました。そこで、逆に「日本にいた時と変わらない自分」に注目してみると、「調整役」という自分のポジションが見えてきました。例えば、プレゼンの班が崩壊しかけたとき、個々のメンバーに働きかけて、なんとかプレゼンを無事終えられたなど。日本にいた時もそんな役回りばかりしていたので、「環境が変わっても人って変わらないな」と感じました。おかげで、「異なる環境でも自分の役割(=調整役)を見つけ、チームに貢献すること」が自分の強みであり、それが留学で得られた自信でもあると気がつくことができました。振り返りに行き詰まったときは、違う視点から考えてみると何か発見があるかもしれません。 余談ですが、内定先の現役ディレクターによると、番組制作は、取材相手、出演者、カメラマン、照明、音響など多くの人の力があって初めて形となるので、人をまとめる力が大切なんだそうです。その意味では、人をまとめて何かしたという経験は、いいアピールポイントになったのかなと思いました。制作職に関心のある方は、自己PRの参考にしてみてください。  

おわりに

いかがでしたか?テレビ局の選考で話したことを中心に、就活で留学経験をどう振り返り、どう伝えるかを紹介しました。 エピソードをつくるために、何よりも大切なのは「留学経験の言語化」です。テレビ局や新聞社の面接官は仕事柄もあるのか、話を深く掘り下げる人が多いと感じたので、マスコミ志望の人は特に力を入れてほしいところです。自分が経験したことを、自分の「ことば」で伝えられるよう、しっかり準備してください。応援しています!
留学エージェントに資料請求