お肉を食べない?アメリカの食生活のはなし その2

さて、アメリカの食生活のはなし その1ではアメリカでは総人口の5%程が菜食主義者である、と書きました。アメリカでは菜食主義の文化が日本よりも浸透しているともいえます。今回はアメリカの菜食主義の文化について書いていきます!

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学校のカフェテリアではよくある?ミートレス・マンデーってなに?

ミートレス・マンデーという言葉を聞いたことはありますか。ミートレス・マンデーは英語で書くとMeatless Monday 、つまり〝お肉なしの月曜日“という意味です。アメリカでは近年、多くの学校や家庭でお肉を食べることを減らそうということで、このミートレス・マンデーが採用されています。わたしが通っていた学校のカフェテリアでも、月曜日は肉料理は一切なしでした。

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どうしてお肉を食べないのか

理由は様々です。下にあげたのは一例です。

  • 環境のため (農業や畜産業などの食糧生産は環境、資源、貧困へ最も影響を及ぼすものの一つです。特に食用家畜の生産は車などの交通手段によって出される排気ガスよりも多くのグリーンハウスガスを排出します。水資源や土壌への影響の大きな理由でもあります。)
  • 動物の権利のため(次の部分で詳しく書いていきますが、アメリカの食糧生産における畜産業では動物虐待に近いものが行われています。この理由で菜食主義になっている人には、畜産業ではなく自然のなかで実際に狩られたものであれば食べるという人もいます。)
  • 動物保護のため (動物がかわいそうだから、というような理由)
  • 健康のため (菜食主義には健康への良い影響があるのでは、という理由。これに関しては本当に健康に良いかどうかは人それぞれだと思います。)

個人が菜食主義の理由になる理由はいろいろありますが、学校等でミートレス・マンデーが実施されている主な理由は環境への配慮のためです。

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Walmart で売られているお肉の真実

アメリカでは日本よりもオーガニックとオーガニック以外の農業や食べ物の区別がはっきりしています。日本でも有機栽培の農産物って作られていて、有機栽培ではない農産物は一応分けられていますが、アメリカ程ではありません。なぜでしょうか。

アメリカの食糧生産は産業的な大量生産です。これらの大量生産される農産物はろくに手間をかけられていない上に添加物たっぷりで、オーガニックな農産物とは雲泥の差があります。大量生産による農作物は大量の農薬を飛行機によって散布されます。農薬は殺虫剤や栄養剤などです。遺伝子組み換えによる農作物も多くあります。

畜産業では利潤の追求ゆえに家畜たちの健康について顧みられることはほとんどありません。牛は本来草を食べて育つ草食動物であることは多くの人が知っている事実です。しかし、アメリカでは彼らは狭い牛舎の中に押し込められて、まともに牧草の上に出て草を食むことありません。牧草地のための面積を削減し、その代り、大量に生産されるコーンを草のかわりに与えるのです。

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養鶏場では、大規模生産のため鶏は狭い囲いのなかに入れられまともに外を出歩くことさえできず、餌も大量の鶏に一度に与えられているので早いもの勝ちです。鶏に虐げられたり、栄養失調になったりしてしんでしまう鶏も少なくありません。早く卵を産ませるためや、卵を大きくするための化学薬品が投与されることもあります。

資本主義的な生産によって利潤を追求した結果そのようになりました。牛肉のマーケットではかつては上位5会社で25%のシェアを占めていたのが、現在では上位4会社で80%のシェアを占めるようになりました。より手間をかけることの出来る小規模生産がぐんと減り、ほとんどが大規模な生産方法になっています。

Watch Food Inc はアメリカの食糧生産についてのドキュメンタリー映画です。この映画の中ではこれらのことを含めて、アメリカの食糧生産の実情が語られています。このようなアメリカの食糧生産は改善されてゆくべきですが、消費者がこのようにして生産された食糧を購入し続ける限り、生産方法が変わっていくことはありません。生産者は消費者のニーズによってにあわせて生産していきます。消費者であるわたしたちが正しい選択をして行くことが重要です。

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Farmer’s Marketに行こう!

ちょっとでも、自分が食べているものがどこから来るのか気にするようになったり、良い材料から作られた良いものを食べたい!と思ったら、farmer’s marketに行ってみましょう!Farmer’s marketとは生産者が広場などに自分のつくったものを持ち寄って売っているマーケットです。毎週末土曜日の午前中に開催していることが多いです。場所によっては日曜日や水曜日の午前中にやっているところもあります。売られているものは野菜やフルーツだけではなく、はちみつやチーズや卵、時にはお肉も。パンやマフィンも売られています。Farmer’s marketで売られているものはどれもオーガニックの、生産者たちの手間隙のかけられたものです。フランスのマルシェに似ています。生産者の人たちと会話をしながら買うことができるので、とても楽しいです。オーガニックのものなので、値段はスーパーで買うよりも高いし、形も良くないかもしれませんが、味や安全性はとても高いです。

日本でもfarmer’s market が開催されることも増えてきたようです。東京では青山の国連大学前で毎週末行われています。詳しくはこちら

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アメリカの食糧消費と格差社会の闇

さて、アメリカの食生活の食糧事情についてここまで長々と書いてきました。近年では都市部やミドルクラス以上の人々を中心にして食糧生産の現実への関心は高まり、多くの人が環境や動物のために選択して、食料を買うようになってきました。しかしながら、アメリカは世にも有名な格差社会です。これらの食糧生産における事実をしっていながらも、いまだにスーパーで大量生産された安い食品を買う人々がいます。それが彼らが買うことのできる値段の食べ物だからです。わたしの友人の一人がアメリカにおける食糧生産の問題についてディスカッションをしていたときに言った“オーガニックのものを買うことができればそれに越したことはないけれど、僕の家族が買うことのできる食糧はスーパーに売られている安い食べ物だけなんだ”と言っていたことがあります。

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アメリカでは、貧困層であればあるほど、肥満であるという研究結果があります。この背景にあるのは、貧困ゆえに満足な教育を受けることができず、健康や栄養についての知識の欠乏と、家族で料理をし食卓を囲むという従来の食生活の欠落です。彼らは添加物たっぷりの材料から作られた安いファストフードでお腹を満たします。ちゃんとした食事も、安いジャンクフードも食べ物であり、お腹を満たすことができるという点では同じです。カロリーについても、ファストフードでも十分すぎる熱量が得られることは確かです。しかし、栄養面では主に油と炭水化物とたくさんの添加物から作られたジャンクフードと新鮮なオーガニックの食材から作った料理では大きな違いが生じてしまいます。アメリカでは最も不健康な食べ物が最も安い食べ物なのです。さらには、彼らは病気になっても、医療費が高額のため病院に行くことができません。

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日本で、わたしたちがいつも簡単に手に入れることのできる安心安全な食品はすべての人々に与えられているわけではありません。日本で貧困といえば思い浮かべられる難民キャンプで暮らす人々やアフリカの子供たちだけが栄養の食事にありつけない訳ではありません。時には夢の場所のように語られることのあるアメリカにもこのような現実は確かに存在するのです。

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おわりに

日本人にはそもそも菜食主義になろうという発想自体が珍しいものかもしれません。畜産業の環境における影響は日本で話題にされることが少ないように感じます。菜食主義なんていうと美容や健康のために一部の人々がやるためのものだと思われがちです。しかし、食糧生産の環境への影響を多くの人が知り、菜食主義にならないまでも肉や魚の消費量を減らしてひとりひとりが少しだけでも減らしていくことが必要なのかもしれません。

日本人が留学で行くのは大学や大学院だと思います。大学に進学するのは当たり前ですが教育のある人ばかりです。貧困層の人々が周りにいることは稀かもしれません。しかし、街の大通りから外れた道の奥には貧困層が確かにいて、彼らはわたしたちにとっては当たり前の健康的な安全な食事からは遠い場所にいるのだということを知っていてください。

 

参考

https://www.downtoearth.org/go-veggie/environment/top-10-

http://www.fao.org/newsroom/en/news/2006/1000448/index.html

http://unctad.org/en/pages/PublicationWebflyer.aspx?publicationid=666

http://frac.org/initiatives/hunger-and-obesity/are-low-income-people-at-greater-risk-for-overweight-or-obesity/

http://www.institutefornaturalhealing.com/2011/04/the-economics-of-obesity-why-are-poor-people-fat/

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