モヒカン男が大量発生! アメリカの男子大学潜入レポート(4) ~伝統編その1~

アメリカの男子大学

「アメリカ男子大学潜入レポート」第4弾は、「伝統」について扱います。アメリカに現存する数少ない男子校。その一つ、Wabash Collegeに残る伝統とは?

1990年代初頭、共学化の流れを受け、Wabash Collegeの教職員の3分の2が共学化を承認しました。それでも大学の理事会は、共学化に反対。「流行ではなく伝統に重きを置く大学」を貫こう、という意思表示をしました。では、今も残る、ものによってはバカらしい伝統とは? その一部を紹介したいと思います。

 

Chapel Singと「W」刈り

大学のイベント

大学で催される卒業生の同窓会、Homecoming(ホームカミング)の日に行われる毎年恒例行事、Chapel Sing(チャペル・シング)。白いTシャツを着た新入生はこの日、大学のチャペルの前で寮やフラタニティごと整列します。周りを囲う上級生。フラタニティの巨大な旗が並び、なかなか圧巻な雰囲気です。

この場で新入生は、Old Wabashという校歌を延々と、一語一句間違えずに歌うことを要求されます。大学への忠誠心を試されるというわけです。

「声がきこえねえぞ」と上級生に煽られながら、新入生が歌います。上級生がとにかく煽ります。新入生は大きな声で延々と歌います。

こいつ歌えてないな、という新入生を発見し次第、上級生が煽りながらが引きずりだし、Tシャツにスカーレット色(大学のカラー)で「W」とペイントされます。

この「忠誠心に欠けている」という罰。なんと昔は坊主刈りならぬ「W」刈りでした。後頭部に「W」型の髪の毛を残した丸刈りです。このChapel Sing。見ている側としてはなかなか面白いイベントでした。参加する側も、良い思い出になると思います。

 

モナン・ベルにまつわる伝統 ~モヒカン、ヒゲ、他~

アメリカンフットボール

みなさんご存知かとは思いますが、アメリカ人はフットボール(アメフト)が大好き。Wabash Collegeの学生も例外ではありません。ライバルカードに至っては、年に一度の一大行事となっています。日本の大学野球でいうところの早慶戦がインディアナ州においても存在するのです。大学フットボールの一戦、Wabash College対DePauw University(デポー大学)です。このカードは「Monon Bell(モナン・ベル)」と呼ばれています。地域に根付いた伝統的な試合です。

モナン・ベルとはこのゲームのトロフィのことで、代々、勝者のもとへ渡ってきました。2009年からこのカードでWabashが連勝しているので、ここ7年、ベルはWabash Collegeのもとにあります。Wabash Collegeの学生は毎年、このモナン・ベルを楽しみにしています。そして過剰に盛り上がります。その盛り上がりは例のごとく変な伝統においてあらわれます。

モナン・ベル当日まで一週間をきると、Wabash Collegeのチャペルの前にベルが置かれ、それが試合当日まで延々と鳴らされつづけます。日中も、夜中もです。学生が交代交代ベルを鳴らし続けます。

モヒカン

そしてキャンパスにヒゲをたくわえたモヒカン男が大量に出没します。これは「Monon Mustaches(モナン口髭」」と「Monon Mohawk(モナン・モヒカン)」と呼ばれる伝統です。フットボールチームの選手に加え、多くの学生が髭を伸ばし、髪をモヒカンにします。試合当日、共学のDePauwに対し、男子校のWabashの応援席は男子学生で、しかも多くのヒゲモヒカン男で埋め尽くされるというなかなか恐ろしい光景を観ることができます。

「ベル強奪」も一種の伝統となっています。相手校の手に渡ったベルを盗むのです。これまで多くの未遂、そして8回の成功がありました。その多くが今も語り継がれています。奇襲をしかける学生と、ベルを守る護衛学生の戦いはほぼ毎年繰り広げられるそうです。

 

Homecoming Queen?

大学のイベント

少し気色悪い、しかし笑える伝統です。アメリカの大学はHomecoming(ホームカミング・卒業生の同窓会)を毎年盛大に開催します。アメフトの試合など多くの行事が催されます。その一つに、Homecoming Queen(ホームカミング・クイーン)の選出があるところも多いです。日本でも忌野清志郎にカバーされるなどして有名な、Daydream Believer (デイ・ドリーム・ビリーバー)の歌詞にもHomecoming Queenの描写がありますね。ミス・キャンパスのようなものでしょうか。男子大学Wabash Collegeでもなんと、このHomecoming Queenコンテストが行われます。男子学生しかいない大学でどう選ぶのか。もちろん女装ですね。筋骨隆々のアメフト選手の女装はなかなか見るに堪えます。寮友たちに担がれて会場のフットボールスタジアムに登場するQueen候補たち。なかなかシュールです。

 

男子校ならではの伝統

アメリカの男子大学

いかがでしたでしょうか。共学の大学では見ることのできないような伝統の数々。バカバカしいものも多いです。しかし、同じ経験を共有しているという意識が、卒業生や在学生の強い結びつきにつながっているのではないでしょうか。次回以降も、男子大学ならではの伝統を引き続きご紹介できたらと思います。

 

参考リンク

‘Wabash Always Fights,’ but Monon tops all else

A tone of tradition

Old School

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この記事の著者

Leo

Leo★アメリカ大学(男子校)1年間

イタリア生まれの日本育ち。大学2年次から3年次にかけて1年間、アメリカ中西部の男子校に留学。国際関係、紛争、芸術(制作)を学ぶ。留学中は自転車部と民族音楽サークル所属。趣味は自主映画製作。イギリスの大学院へ進学予定

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