新学期に始めたい!留学中のアルバイト:実践編

留学中のアルバイト 前回の記事では、アルバイトの準備編と題して、アルバイトの探し方やCV(履歴書)の書き方について紹介しました。今回は、その後編として、面接とアルバイトの体験談を綴っていきたいと思います。  

Episode 1:いざ面接へ

前回の記事にもあるように、私がアルバイトを見つけたのは先輩経由でした。先方からは「日本語のネイティブかつ英語の読み書きができること」が条件と伝えられていましたが、実際は日本人というだけでほぼ面接なしで採用だったのです…。一応、面接という名目で呼び出された時のことを書いていきます。 アルバイトの面接

まさかのハプニング!?

私の場合、雇い主との間に人材会社が入っていたので、CVの送付も面接のアポ取りもすべて人材会社の人とメールでやりとりしました。面接当日は、人材会社から伝えられた住所を頼りに、一人で市街地まで向かいます。ちなみに服装については、スーツは持っていなかったので、ワイシャツにカーディガンくらいの小綺麗な格好にしました。心配性の私は、事前にGoogle mapで会社の外観と場所をチェックし、迷うことなく会社にたどり着きました。「着いたら、受付の人に声をかけて」と指示されたとおりに、「○○会社と15時に面接の約束をしている者ですが…」と話しかけると、急に受付の人が怪訝そうな顔に。次の瞬間、受付のお兄さんから衝撃の一言が。 「その会社は、このビルには入っていないよ!」 「…………はい?」 聞くところによると、教えられた住所は、なんと移転前のものでした。移転後の住所を知らない私は、オロオロ。この時点で面接の10分前で、さすがにやばい。すると、受付のお兄さんが気を利かせて、移転先の住所を調べ、地図を印刷してくれました。でも土地勘のない私は、ここで見放されたらもっとやばい。図々しくも案内してもらうことになり、少し嫌々ながらも案内してくれるお兄さん。「こんなの業務妨害だよね、ごめんなさい」と心の中で謝りながらも、私も必死なのです。そんなこんなで、無事到着。やっと面接が始まります。 アルバイトの面接

面接はじまる!

会社の入り口でチャイムを鳴らし、綺麗なお姉さんがお出迎え。飲み物を出してくれて、しばらく待機。5分経過、「ドキドキ」。10分経過、「まだかな」。15分経過、「もしもーし」。遅刻してきた罰なのかと勘繰り始めたところで、面接官に呼ばれました。通された部屋は、ガラス張りで、周囲の視線もあって、なんだか落ち着かない。はじめに遅刻を謝罪するものの、「話は聞いてるよ。大変だったね」と全く気にしていない様子で、むしろ「待たせてごめんね」と謝られました。この一連の騒動の話題で場が和み、緊張が和らぎました。 私の面接官は、20代後半~30代前半くらいの男女。どちらも親しみやすそうな雰囲気で、面接は終始和やかムードでした。基本的な流れは、履歴書に沿って、面接官が気になった点を質問します。例えば、マンチェスターで履修中の授業に“Business Anthropology”(ビジネス人類学)と書いたところ、「これはどんな授業?」「どんなところが面白い?」と聞かれました。他にも、「日本でどんなことをしてきたのか」「留学は楽しんでいるか」など、ほとんど雑談。いつの間にか仕事内容の説明になり、30~40分程度で面接は終了しました。この面接は、初めから雇う気8割、問題なければ即採用という位置づけだったのだと思います。  

Episode 2:放任主義なアルバイト

留学中のアルバイト

わたしの仕事

面接を受けて1週間ほど経ち、Semester 2 が始まったのと同時に、アルバイトを始めました。私が働いていたのは、マンチェスターの市街地にあるマーケティング会社で、“Marketing Moderator”という肩書きでの採用でした。どんなことをしていたかというと、クライアントから日本市場向けの調査依頼があった場合、日本人コミュニティサイトを通じてヒアリング調査を行い、英語でレポートにまとめるという仕事を担当していました。守秘義務で詳しい内容は書けないですが、コミュニティサイトにトピックが立てられ、そのトピックの回答者にさらに質問して、議論を盛り上げるのが私の主な役割でした。このことから、Moderator(進行役)という肩書きがついていたのだと思います。簡単に言うと、サイトの管理人のようなものですかね。クライアントはヘルスケア企業だったので、扱うトピックは健康関連のものが多かったです。私の他にもロシア、中国、アメリカ担当のアルバイトがいました。 この仕事は、プロジェクトありきのため、不定期に仕事が入ってきます。クライアントから日本市場向けの依頼があれば、私の出番ですが、それ以外は本当に音沙汰なしです。後期の1月から始めて、1ヶ月に1案件くらのペースでやっていました。 ※Semester(セメスター)について、こちらの記事も参考に! 「いまさら聞けない!アカデミックイヤーとは?学期制って?」 アルバイト先

アルバイトをしてみた感想

定期的ではなく不定期のアルバイトでしたが、その分、勉強への負担も少なかったので学業との両立も可能でした。時給は、たしか£7くらいだったと記憶しています。基本的には自宅作業で、かかった時間分の給料が支払われることになっていましたが、「この作業は2時間程度で」など指定されることも多かったので、その時間内に終わらせるようにしていました。要は、あまり稼げなかったのですが、元々小遣いのためではなく社会経験としてアルバイトをしてみたかったので、不満はありませんでした。在宅ワークが中心だと、スピーキングやリスニングなどの英語力は鍛えられず、少し残念でしたが、これも同様に成長ではなく社会経験と考えていました。 雇用契約とプロジェクトの説明の度に何回かオフィスに行くことがあり、カラフルで開放的な雰囲気と、国籍も年齢も異なる多様な人々が働いている現場を見て感じることができたので、とてもいい経験ができたなと思っています。
アルバイト仲間
平均年齢が低く、ベンチャー企業っぽい雰囲気でした
特にこの仕事でやりがいを感じたのは、コミュニティサイトでの議論をまとめて、最後に分析レポートを書く際に、自分の考察や洞察力がきちんと評価されたことでした。日本ではレポートを提出しても、SとかAとか数字でしか評価が返ってこなかったので、ちゃんと「こういう視点がよかった」などとフィードバックをくれるのがモチベーションにつながっていました。在宅ワーク可で、かなり放任主義な職場でしたが、ちゃんと仕事を見てくれて、「いいところはきちんと褒める」というシンプルながらも、大切なことが実践されている素敵な会社でした。この時のエピソードは、日本での就職活動でも話のネタになって、自分がどういう雰囲気の会社が好きなのかを知る、良いきっかけになりました。  

おまけ:銀行口座の開設の仕方

アルバイトを始めるとなると、給与振込のための銀行口座が必要になります。私もアルバイトのために、口座を開設しました。イギリスの大手銀行は、Nat West, Lloyds,  HSBC, Barclaysの4つです。どこもCurrent Accounts(普通預金口座)の開設にはお金がかからないので、手続きの早さや街中のATM数など利便性で判断するといいと思います。私は日本人の友人が使っていたこともあって、Barclaysにしました。 銀行口座開設 イギリスでは、日本のように支店に行って、その日のうちに口座開設できるわけではありません。ちゃんと日時を指定して、アポをとる必要があります。私もアポ取りのためだけに一度支店に行き、別日に再訪問して、手続きをしました。 口座開設に持って行ったのは、以下の3つです。
  • パスポート
  • Bank letter(大学が発行する口座開設のための証明書)
  • 入金用のお金(たしか£10~£15が最低入金額でした)
一般的にはBank letterの代わりに現住所証明や在学証明などが必要とされていますが、Bank letterがそのどちらの要素もあったので、この一枚だけですべての証明になりました。アポのある日にこれらの書類を提示して、簡単な質問を受けたら、ほぼ問題なく口座開設できます。 主に聞かれるのは、
  • 正規生なのか留学生なのか
  • なぜ口座開設したいのか
  • (バイトのためと答えたので)給料はどのくらいか
こうした簡単なやりとりがあって、30分ほどで手続きは完了します。その後、1週間ほどでキャッシュカードが送られてきます。  

まとめ

留学先でのアルバイト
新たな環境に出会えるのもアルバイトのメリット!
  • 会社への行き方は、事前によく調べる(ただし、私のようなハプニングも予想されるので、念のため先方の連絡先を控えておく)。
  • 面接は、キャッチボール重視で。相手が聞きたいと思っていることを質問できるよう、自分ばかりが話しすぎない。
  • アルバイトに何を求めるか:自分が納得できる雇用形態で働こう。
  • 銀行口座の開設には時間と手間がかかるので、お早めに。
留学生ができるアルバイトは、限定されていますが、それでもやらないよりはやってよかったなと私は思います。でも学生の本分は勉強なので、肝心の学業がおろそかにならないように気をつけてください!  

参考サイト

マンチェスター大学:銀行口座の開設について マンチェスター大学:留学生向け銀行ガイド

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