アメリカの祝日・記念日について-知っていると楽しい編

前回は、アメリカの祝日の中でもとくに重要なものを紹介しました。今回は、『アメリカの祝日・記念日について‐知っていると楽しい編』をお送りします。今回紹介するのは「伝統や慣習に基づいたもの」と「何を祝いたいのか、イマイチよく分からないもの」として扱われるものです。歴史的な意味合いは弱いですが、とても大切な習慣として祝われる日もあれば、思わず「なんじゃこりゃ!?」と言いたくなる日もあります。日本で言うならば、ひな祭りや成人の日に対する、ポッキーの日やUFOの日みたいな記念日のことです。

アメリカの祝日
何だか良く分からないけれど、メデタイね!

習慣としての祝日-休まないけど大切な日

まずは、少し特別な祝日をご紹介します。憲法上で休日とも祝日とも指定されてはいませんが、アメリカの風習や習慣に深く根付いたものです。この日は、お祝いごとであると同時に、普段とは違ったイベントが楽しめます。日本でもおなじみ名称がありますが、さて、何か違いはあるのでしょうか?

  • バレンタイン・デー(Valentine’s Day:2月14日)

アメリカのバレンタインデー
気になるあの人にアプローチできる大チャンス!

ご存知、チョコの飛び交う恋人の日ですが、アメリカではちょっと違った意味合いがあります。この日は、恋人はもちろん、日ごろお世話になっているパートナー、特に夫婦がお互いに感謝と愛情を送る日なのです。日本では女性が男性にチョコレートを贈りますが、アメリカでは全く違います。男性から女性にプレゼントを贈ることもあるのです。プレゼントもチョコだけでなくバラや手紙、時にはロマンチックなレストランでゆったりとした時間を過ごすこともあります。そのためこの日は、異性にプレゼントを送ったり、一緒に過ごしたりするのは当たり前のこと。気になるお相手がいるのなら、勇気を出してアプローチをかけてみてはいかがでしょうか?ちなみに私が気になっていたあの子には、すでに彼氏がいました (ノω・、) ウゥ・・・

  • イースター(Easter:3月のとある1週間)

アメリカのイースター
ウサギとカラフルな卵がシンボルです

キリスト教特有のお祭りで、イエス・キリストが復活した日とその後過ごした日にちを祝います。ニワトリの卵を綺麗に色付けするイースターエッグ、ウサギの形をしたチョコレート、季節の果物を使ったデザートなど、とにかくカラフルなものでお祝いします。実は時期は決まっておらず、「春分の日の後の、最初の満月の、次の日曜日」という、非常にわかりにくい設定です。とりあえず、「3月のどっかの日曜から始まるんだな~」というイメージがあれば大丈夫です。キリスト教の祭りですが、特に休日に定められているわけではないので、公共機関は通常営業です。

  • 母の日(Mother’s Day:5月の第2日曜日)

母親、またはお世話になっている女性の方に感謝を示す日です。日本でもお馴染みの祝日ですね。日本ではカーネーションを送るのが一般的なイメージですが、アメリカではお菓子や手紙、化粧品など、花以外のものを送ることが多いです。もしホームステイしているのなら、ホストマザーの女性にプレゼントを贈ると良いですよ!

  • フラッグ・デー(Flag Day:7月14日)

アメリカ国旗に敬意を払う日です。国旗に込められた想いや歴史を振り返り、アメリカ国民としての自覚を高めます。アメリカ独立記念日と似ていますが、この日は家の玄関や職場・学校の入り口などに国旗をかけるなど、静かなお祝いです。

  • 父の日(Father’s Day:6月の第3日曜日)

母の日と対をなす、父親に感謝を示す日です。基本的に母の日と同じ祝い方ですが、母親とは少し違う点があります。それは、仕事で忙しい父親に対して、こどもたちが感謝の言葉を伝えることが多いことです。直接会話したり、手紙を出したり、電話したり・・・普段じっくり話すことのないからこそ、お互いの気持ちを伝えあう、大切な日なのです。母の日と同じように、ホストファザーに何かプレゼントを贈りましょう。

  • 両親の日(Parent’s Day:7月の第4日曜日)

母の日と父の日があれば、当然、両親の日もあります。ただし、その意味は、両親同士が子供たちにしっかりと向き合い、親として正しい役割を果たすことを確認する日です。そのため、家族全員でスポーツをしたり旅行したりするなど、家族同士の絆を深めるイベントを行います。アメリカでは早くから共働きの志向が強いため、この日を通じて、子供と向き合うことの大切さを広めます。

  • 愛国の日(Patriot Day:9月11日)

アメリカの祝日 愛国の日
黙とうを忘れずに

2001年9月11日に発生した大規模テロ事件で犠牲となった人たちを追悼する日です。主に “Nine-eleven” と呼ばれています。この日は国旗を半旗として掲げ、事件発生の8時46分から1分間の黙祷をします。アメリカ史上初の国内テロ事件だったため、非常に重要な意味合いを持っています。大学にいるのならば、アナウンスが流れるため、ちゃんと追悼の意を示しましょう。

  • 祖父母の日(National Grandparent’s Day:9月の第1日曜日)

日本の「敬老の日」にあたります。おじいちゃんやおばあちゃんを大切に想い、見守ってくれていることに感謝する日です。祝い方は父・母の日と同じです。

  • ハロウィン(Halloween:10月31日)

アメリカのハロウィン
やはり本場は一味もふた味も違う!

日本でもいつの間にか一大イベントとなった、仮装とお菓子の日です。しかし、日本よりも気合の入れ方が遥かに違います。クリスマスと同じレベルのデコレーションが街中に施され、近所の人も、自宅をヘタなお化け屋敷よりも恐ろしいデコで仕立てあげます。仮装も本物の化け物と見間違うレベルのハイクオリティのものがほとんどで、夜に出会うと心底ビックリします。詳しいことは別の特派員の方の記事を参照してくださいまし。

  • クリスマス・イブ(Christmas Eve:12月24日)

キリストの誕生を祝うクリスマスと異なり、クリスマス・イブは正式な祝日と認定はされていません。それでも、24日は一大イベントです。サンタクロースからプレゼントを貰える日なので、子どもたちはドキドキの夜を過ごします。いい子しかプレゼントを貰えないため、12月に入ったとたんに親の手伝いをする子供もいます(笑)

面白いことに、大きなデパートやショッピングモールでは、12月に入ると「サンタクロースコーナー」を設けます。これは子供たちが、自分の欲しいものをサンタにお願いする、という催しものです。起源は分かりませんが、アメリカのクリスマスの風物詩です。サンタのおじいさんに抱っこされ、誰にも聞こえないようこっそりと欲しいものを伝えて、記念写真を撮ります。はたから見ていると、大変微笑ましい光景ですよ~。もし近くにそのような場所があるのなら、是非見物してみましょう。サンタが本物かどうかって?そんな野暮なことを聞く子に、サンタさんは来ませんよ!!

アメリカのサンタさん
あのねサンタさん、私が欲しいのはね・・・

なんじゃそりゃ!?な祝日‐ナゾの記念日大集合

さて、ここからは憲法どころか歴史的な背景もない、かな~りマニアックな祝日を掲載します。どちらかというと、「何か特別な日」に近い雰囲気ですが、なぜかアメリカ全土で騒がれているものばかりで「いったいこれはどういう意図があるんだ?」と思いたくなります。「知っていたら面白い」という雑学程度で読んでくださいな。

  • スーパーボウル・サンデー(Super Bowl Sunday:2月の第1日曜日)

アメリカの祝日 スーパーボウルサンデー
男は騒いでスーパーボウル(もちろん女性も!)

過去の記事(アメリカの強さ)で、アメリカンフットボールの人気とリーグ最終決戦である「スーパーボウル」の人気を書きました。その決選試合が2月の最初の日曜日に行われるため、こう呼ばれます。視聴率・食費共に最大値をたたき出す恐ろしい記念日です・・・大学の寮では、寮の生徒総出でテレビ観戦をするので、一緒にテレビ観戦すればハブられませんよ(笑)

  • 聖パトリックの日(St. Patrick’s Day:3月17日)

パトリックとは、アイルランドの守護聖人です。主にアイルランドからの移民とアイルランド系のアメリカ人がお祝いします。彼の命日であるこの日は、象徴である「三つ葉のクローバー」と「緑色」を身につけることで彼を偲びます。緑色であれば何でもよくて、大人は緑色のラガービールを飲み、子供たちは緑色のスプリンクルがかかったクッキーや緑色の飴玉を食べたりします。ちなみにこの日は、緑色のものがないと人々からつねられる、という謎の風習があります。痛いわけではないんですが、すこぶるウザいです(笑)

  • エイプリルフール(April Fool’s Day:4月1日)

アメリカのハロウィン
嘘をつくのもほどほどに・・・

日本でもお馴染みの、嘘をついても許される日です。何が元なのか、どういう理由で始まったのかいまだにわかっていない、謎の記念日です。なんだかんだ言って日本ではそんなに行われていませんが、アメリカでは気軽い感じで嘘を言ってくるので、気の抜けない祝日(?)です。その中でも割とわかりやすい、笑える嘘が好まれますね。人を傷つけるような嘘はNGです!

  • スターウォーズ・デー(Star Wars Day:5月4日)

以前、別の記事(アメリカの強さ)でも触れましたが、アメリカで国民的な映画「スターウォーズ」のことを祝う日です。2011年からファンの有志によって始められました。作中に出てくるセリフ「フォースと共にあらんことを(英語では “May the force be with you”)」にちなんで、5月4日(May the fourth)を記念日としています。この日のスターウォーズファンは、全6部作の映画をフルマラソンしたり、コスプレパーティを楽しんたり・・・とにかくスターウォーズに充実した1日を送ります。ファンでないアナタ、これを機にスターウォーズを視聴してみてはいかがでしょうか?

  • ブラックフライデー(Black Friday:収穫感謝祭後の金曜日)

アメリカの祝日 ブラックフライデー
人間の欲が爆発する日・・・

収穫感謝祭の翌日に行われる、クリスマス商戦開戦の日です。収穫感謝祭で売れ残った品や来るクリスマスに向けて、あらゆるものがセール品として売りだされる日です。安売り商品を手に入れようと人々が我先にと争う、恐ろしい日です。店という店に人が集まってくるので、競争に自信がある人以外は、この日のショッピングは避けた方が GOOD ですよ。祝日ではありませんが、ほとんどの人が買い物のために休暇を取ります。名前の由来は、人々が店に群がる黒山の様子からとも、たった一日で店の売り上げが一気に黒字になるから、ともいわれています。しかし、極端な売り上げ至上主義と、この日の為だけに格安の賃金で雇われる労働者に不憫を感じる人もいます。あまり安いから、と浮かれないでおきましょう。

  • サイバーマンデー(Cyber Monday:ブラックフライデー後の最初の月曜日)

アメリカの祝日 サイバーマンデー
パソコンOK!クレカOK!さぁいよいよ戦いだ!!

簡単に言えば、ネット上で繰り広げられるブラックフライデーです。ほぼすべてのネット通販サイトで、信じられないくらいの割引を期間限定で行います。ブラックフライデーと同じく、元々はクリスマス商戦に向けての一般的なセールでしたが、インターネットの発展に伴って加熱していきました。オンラインショッピングのため、留学生の私たちでも気軽にお買いものが出来ちゃいます。アメリカだけにしか売っていない商品を安く手に入れたいなら、この日がチャンスですよ!

おわりに

アメリカの祝日
皆で楽しい、ホリデーライフ!

さて、2編にわたりアメリカの祝日と記念日についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?歴史の想いを感じることの出来る日もあれば、現代の世相を表しているような日もあるのは、大変面白いですね。分からないけれど、特別な日だから何かする日は日本にもありますが(例:ポッキーの日)、アメリカほどぶっ飛んだ内容のものは少ないです。そのような日を記念日としてお祝いしちゃうのも、アメリカならではの文化ですね。

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