幼少期から英語を習っていないと手遅れ?言語取得のタイムリミットはあるの!?

「子供の頃から英語を習っていないからできません」「小さい時から外国に住んでれば英語できたのにな」「今から外国語の勉強なんて手遅れ」なーんて声を耳にすることがあります。しかし本当に子供の頃から外国語をやっていないと身につかないのでしょうか?そこで今回は外国語の勉強を始めるのにタイムリミットはあるのか、子供からやっていると有利な点を紹介します。

言語取得のタイムリミット!?臨界期仮説

「子供の時に英語を習っていないとしゃべれない」という発想は言語取得に関する臨界期というタイムリミットがあるという発想です。臨界期というのは子供の成長期にある劇的な変化が起こり、将来の能力を決定するとされる時期のこと。つまり、私たちの脳が柔軟なこどもの時期に吸収しなければ、大人になっても手に入れることはできない事があるということです。このタイムリミットは母国語を身に着ける点において存在すると、あらゆる研究で発表されています。 例えば、私たちの多くは大切な成長期に日本語を聞く、話す、読む、書くという訓練を学校や普段お生活の中で行ってきたため日本語が話せます。それに対し、もしもその成長期に日本語に触れる機会が十分でないと、その後いくら勉強しても今のような日本語力は手にすることができないという考え方です。

外国語取得のタイムリミット

母国語にタイムリミットがあれば外国語にもある!というのはちょっと簡単に考えすぎだというのが現在通説になっています。つまり外国語ができるようになるためのタイムリミットはありません!外国語教育が早ければ早いほどいいとは言い切れない研究結果も多くあります。もちろん悪いことではありませんが、私たちが思っているよりも効果抜群ではないようです。

幼少期の時から始めるメリット

  • 発音…ネイティブと同レベルの発音を手に入れやすい。
  • リスニング…成長してから勉強した人よりも(ちょこっと)優れている。
  • 勉強量が確保できる
やはり小さい子供の時はみんな音に敏感なようで、特に発音に効果が表れるようです。「え、やっぱり有利じゃん!」って思いましたか?しかし、単語力、コミュ力、書く力、読む力、文法など他の大切な英語力について有利なことは特にありません。幼少期から英語を始めた人が何の苦労もせずべらべら英語を話しているわけではないようです。そして、ちっちゃい時から英語を勉強した人がどんなにきれいな発音でも、あとから一生懸命勉強して単語力やコミュ力を持った人が追い着き、追い越すことは十分可能なのです。私たちが思っているほどの子供の英語のメリットは科学的にはないようですね。

大人になってから始める外国語勉強のポイント

外国語を習得するのに必要なのは「何年勉強したか・いつから勉強したか」ではなく、「量と質」良質なものを、できるだけ多く学ぶ事なのです。なので高校生だろうと中年だろうと勉強したい!できるようになりたい!と思った時が始め時。年齢は関係ありません。 そしてネイティブ並みの発音についても幼少期から勉強することが必ずしも必要というわけではありません。私の場合、英語の勉強は公立中学校に入ってから始めましたが、発音が完璧ではないものの、英語圏に長く住んでいたと間違われるほどです。(実際は1年の留学だけしか英語圏にいません。)私の場合は洋楽が大好きで毎日のようにテイラースウィフトなんかを聞いて、歌ってた結果のようです。このように自分に合った質のいいものを教材に、たくさんの量をこなすと発音でも文法力でもなんでも身に付くのです。 ちょっとでも「幼少期から英語やってないから私は英語できない」「あの子は子供の時から英会話教室行ってるから英語上手」というのを理由にせっかくの英語勉強のチャンスと上達の可能性を逃さないでくださいね。 参考文献 『小学校英語の教育法 ー理論と実践』アレン玉井光江(2010)大修館書店
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