「自由」を突き詰める学問。海外留学で教養学部という選択肢はアリか?

大学 留学Voiceをご覧の皆さん、こんにちは。 現在、アメリカ・ミシシッピ州の 南ミシシッピ大学(The University of Southern Mississippi)にて 留学中のスミカ(Rick)と申します。 今回のテーマは、「私がアメリカ留学で勉強していること」。 特にこの記事では、 私が現在南ミシシッピ大学にて専攻している教養学についてご紹介します。   ですが、「教養学」と聞いても 具体的にどの様な事を勉強しているか いまいちイメージがつかめない方も多いのではないでしょうか。   そこで今回は、教養学部教養学科学士として卒業を控える私が この「教養学部とはなんぞや」を解説します。

’Liberal studies, which is everything.’

ミシシッピに来てから 私自身の学科を聞かれることが多く、 そこで「教養学だよ」と言っても 「つまり何?」と返される事は想像以上に多いです。   その際私は、この様に説明しています。 「私の専攻は教養学、つまり『全て』だよ」 一言で表せば、 「専攻がないのが専攻」という他学部ではありえない特徴を持つのが この教養学部です。   つまり、 特定の専攻・分野に縛られることなく 何でも自由に学ぶことが出来ます。   例えば私自身の場合は、
  • 経営学(特にスポーツビジネス・マネジメント)
  • マスコミ・ジャーナリズム
  • 一般教養(英語・数学・理科等々)
  この様に、 自らが自由に取捨選択した上で 「自分が勉強したいことを自由に学べる」のが 教養学部という専攻になります。 大学生

「未来のアリストテレス」を目指す学問。

教養学は、英語では Liberal StudiesないしLiberal Artsと訳されます。   その淵源は古代ローマまでさかのぼり、 「自由」を意味するLiberalの文字通り 「人を自由にする学問」として扱われていました。   その為に必要だった要素が 今日では例えば国語・歴史・芸能・哲学と呼ばれる分野であり、 かのアリストテレスのような 「どの分野にも精通する真の教養人・文化人」を 養成するための学問として成立しました。   そして今日においては、 欧米諸国では「リベラルアーツ」、 日本では「教養学」として広がり 将来のリーダーを輩出し続けています。 本

しかし、実際は…?

ここまで紐解いていくと、 「自由ってことは何をしてもいいんだ!」と 思われてしまう方もいるかもしれませんが、 その考え方は完全に間違っています。   むしろ逆です。   「なんでも学んで吸収してやろう」という 高い向学心と好奇心、そして責任が伴っていないと この自由を謳歌することは出来ません。   責任なき自由とは、 自由ではなくただの無秩序です。 まさに、自由と責任は表裏一体なのです。   先ほどは私自身の例をご紹介しましたが、 教養学部の履修・学位取得においては いくつかの「学問の軸」を 自分自身で選んで確立していく必要があります。   つまり、実際には いわゆるダブルメジャーを取るのと 遜色ない程度の労力を要します。 「自由」とはいえ、決してラクではありません。

この学部は選ぶべきか?

皆さんも既に気付かれているかもしれませんが、 教養学部を選ぶ生徒は 以下の二種類に完璧に分かれます。
  • 「自由」を正しく謳歌して、広く深く己の向学心を貫く人
  • 「自由」の意味をはき違えて、どっちつかずで終えてしまう人
  数多存在する大学の専攻の中でも、 これほどまでに自己管理を求められる学部はありません。   そのため、キッチリ勉学に打ち込めた人は それこそあらゆる分野に精通するような教養人として 社会に出ることが出来ますし、 反対になあなあに過ごしてしまった人は どれも中途半端のまま社会に放り出されます。   ここまで読んできて、 「自由」の本当の意味に気付いたかどうか。   これが、この記事を読まれているあなたが 教養学部を選ぶべきか否かの指標になります。 大学の講義

まとめ・教養学部とは

就職活動において 教養学専攻であることを告げると ほぼ100%の確率で 「で、つまり何を学んできたの?」と聞かれます。   その際に、目をキラキラさせながら 「主に○○や△△、◇◇などです!」と 胸を張って言える人こそが教養学を選びましょう。   あなたの勉学心・向学心に うまく火をつけることが出来れば、 その後の人生が劇的に変わる事を 教養学専攻の生徒としてお約束します。   以上、スミカ(Rick)でした。

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