アメリカの大学の授業で出てきた日本文学の作品が興味深い

アメリカの大学の授業Japanese Study (日本学)という専攻(副専攻)があるアメリカの大学は珍しくありません。 私は、アメリカの大学で経営学に加えて、アジア学専攻、日本学を副専攻に選択し、日本について勉強していました。その中でも集中的に履修していたのは日本文学の授業でした。 もともと本を読むことは好きでしたが、有名ないわゆる日本の文学作品にはあまり興味がありませんでした。アメリカでの日本文学の授業は、日本の作品を知るとてもいいきっかけとなりました。 今回は、アメリカの大学の授業で取り上げられているのが意外に感じた日本文学を紹介します!まだ読んだことのない方はぜひ読んでみてください。

①森鴎外の「ウィタ・セクシュアリス」

森鴎外といえば「舞姫」という方も多いかと思います。私も「舞姫」は知っていましたが、その他の森鴎外の作品は全く知らず、アメリカの大学であえて「ウィタ・セクシュアリス」という本が扱われているのはびっくりしました。 ウィタ・セクシュアリスとはドイツ語で性欲的生活という意味で、本の内容も主人公が自分の性的な体験を振り返るというもの。 はじめは性にオープンなアメリカらしい文学の選択だなと思わず思ってしまいました。

②長塚節の「土」

この本が授業で取り扱われると知ったときの私の第一声は「誰?」でした(笑) 夏目漱石が序文を書いていることで有名な本で、明治時代の農民についてリアルに描かれた物語です。当時の時代背景を知るにはもってこいの1冊だからこそ授業で取り上げられていたのだと思います。

③幸田露伴の「五重塔」

日本文学の授業で取り扱われている多くの本はネットで検索すると、青空文庫で原作(日本語)を読むことができるのですが、この本だけは日本語では絶対に読めないと確信しました。それくらい原文では漢字が旧字体となっている古文です。が、英語だとかなりスムーズに読むことができ普通の物語として楽しむことができました。 この本を用いて授業で主に取り上げられたのは当時の日本文化の特徴と仏教の存在について。親方と弟子に絶対的服従関係があった時代に主人公が取った行動の意味と、寺の上人(=仏教徒)が出した指示、主人公にかけた言葉などから考える興味深い内容でした。

まとめ

日本にいてもなかなか読む機会のない作品が取り上げられていて、意外に感じました。 他にも、夏目漱石の「こころ」「私の個人主義」「我輩は猫である」、島崎藤村の「破戒」などを英語で読みました。日本語では難しい単語が並んでいて苦手意識があった文学作品も、英語だとスムーズに読むことができたので日本文学の授業を取ってみてよかったなと思いました。また、遠藤周作の「沈黙」、大岡昇平の「野火」など、日本の高校で読書感想文の課題になっていた作品も授業に出てきました。 海外の大学に留学されている方、ぜひ日本に関連した授業も取ってみてください。日本について新しい発見があると思いますよ!

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