「海外の大学を卒業するのは難しい」説は本当だった

大学の勉強

ニュージーランドの大学は8つの大学しかなく、すべて国立大学です。私は南島で一番大きな都市クライストチャーチにあるカンタベリー大学(University of Canterbury)の会計学部を卒業しました。留学当初、海外の大学を卒業することは難しいと聞いていました。当然強い意気込みと決心で勉学に励みました。しかし、その難しさや厳しさは私の想像をはるかに超えていたのです。運良くストレートで大学を卒業した私でも、迂闊に大学時代に戻りたいと言う事ができない程の葛藤がそこにはありました。

今回は、海外の大学の何が、卒業を難しくさせているのかに迫ります。

1.同じ科目を二度落とすことができない

ニュージーランドの大学では留年という概念がありません。半期4教科づつ、一年で8教科を履修します。必修、選択科目合わせて24科目パスすれば、大学を卒業できます。科目を仮に落としても、留年という考え方ではなく、再度その落とした科目のみを、次の年で取り直すということになります。とにかく最終的に、24科目をパスすればいいのです。

ただ、同じ科目を二度落とすことはできません。三度目の正直はなく、チャンスは二回だけで、三回目の受講はできません。落とした科目が選択科目であれば、他の科目に変えることが可能ですが、必修科目であった場合は学部ごと変更しなくてはいけなくなります。つまり、自分が出たい学科を卒業できなくなります。従って、必修科目は特に念を入れて勉強しなければなりません。

2.追試がない

それぞれのテストに追試はありません。赤点を取っても再度追試のチャンスはないという事です。これも海外の大学の過酷な理由の一つでしょう。テスト一つ一つが一発本番なのです。いくら勉強しても結果が出なければ、その科目を落としてしまいます。なので、テスト期間中は生きた心地がしません。勝ち上がって行ける者だけが卒業を手にできるのです。弱肉強食の世界観ですね。

3.トータルの得点が低くいと落第する

まずテストの点数が悪いと落とされます。ニュージーランドの大学の場合、中間テストは45%、プレゼンテーション15%、学期末テスト40%という感じで、テスト毎にそれぞれウェイトがあります。

少し複雑ですが、まずその科目のテスト全体で45%が最低ラインになります。中間テストで満点を取り45%取っても、あとのプレゼンテーションと学期末テストが0点で0%の場合は科目をパスできません。複数あるテストで平均45%をとらないといけないのですが、学期末テストについては単体で45点(100点満点)がマストです。

簡単に言えば、各テストで、すべて45点以上取っておけば、ギリギリパスできるということです。

テストは何が起こるかわかりません。ほとんどの学生は、保険のためにプレゼンテーション、論文、レポート、出席率など、普段の活動で点数を稼ぎ、たとえ中間テストが悪くても穴埋めできるようにしていました。

落第

4.GPA(Grade Point Average)が低くいと退学!

選択科目だからと言っても気は抜けません。選択科目でも、いくつも落とすと全体の成績のGPAランクが低くなり、警告がくるのです。

GPAとは前期、後期または一年を通しての成績の平均点です。それぞれの科目の評価はテストの点数により、一番上A+から一番下はFまでランク付けされます。

それにより9から0までのポイントがもらえます。A+(90%以上) だと9ポイントというGPAの成績をもらえます。GPA の評価は半期ごとに出され、受講した科目(大抵半期4科目ずつ)のGPAの平均が1.5の場合、大学から赤い紙で警告文が送られてきます。

これ以上GPAの平均を落とすと、強制的に退学処分にするぞ!という恐怖の警告です。

GPAの平均1.5という数字は、ざっくり言うと、ギリギリパスした数科目と何科目かを落とすと、そのランクになります。基本的には、選択科目だろうが、一つでも落とすと平均点が一気に下がるので、リスクが高くなります。私の友達も過去に赤紙が来たことがあり、Warning(警告)と大きな文字で書かれています。勉強の改善についての指摘があり、必要であれば学長室までお越しくださいと書いてありました。私が警告を貰ったわけでもないのに、身近で実際に赤紙が来ているのをみて、背筋が凍る思いをしました。

5.ズルしたら即退学

カンニングなどの行為は海外ではシャレになりません。見つかりしだい、一発で即退学させられます。テスト会場に入る際は、ペンケースは透明な袋に入れていなければいけません。飲み物のラベル、消しゴムのラベルなども丹念に調べられます。空港検査と同じぐらいのセキュリティーです。

6.まとめ

この様なハードルを乗り越えて晴れて大学を卒業できるのです。そのため、卒業できた時の達成感と言ったらありません。最終学年の一科目をパスできなかったために三年間の勉強がほぼ無意味になった友達も見てきました。本当に容易なことではありません。そのため、ニュージーランドでは、日本のように取り合えず大学に入って卒業しておこう、といった軽い気持ちでいる学生はほとんどいません。勉強勉強の毎日で、そのストレスで自ら退学する生徒も多いのです。

ということで、海外の大学を卒業するのは、なかなかタフなのです。

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この記事の著者

Tuck

Tuck

ニュージーランドで、高校一年生から大学卒業までの計8年間の留学生活をおくった。留学生活で、体験したことの数々を、留学を検討している人に伝えていければと思っている。

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