新歓期の脅威!Freshers’ Fluとイギリスの医療事情

留学先に行って、日本との気温差に驚いた方も多いのではないでしょうか。留学した直後は、環境が変わり、体調を崩しやすくなるので、注意が必要です。 今回は、留学生の健康や医療に関するトピックを紹介したいと思います! ※以下は、2015年9月15日現在の情報です。 留学中の体調

新入生を襲う、Freshers’ Fluとは

イギリスで毎年9月ごろ話題になるのが、Freshers’ Flu(フレッシャーズ・フル)。  Freshers’ Fluとは、直訳すると「新入生のインフルエンザ」。 ここでいうFluは、インフルエンザというよりも、新入生から新入生へと蔓延していく流行性の風邪のことを指します。つまり、親元を離れたばかりの新入生がほぼ一斉に風邪を引く現象のことです。 主な原因としては、
  • 国内外、様々な地域からやってきた新入生がウイルスを連れてくる
  • 新歓にあたるFreshers’ Weekで、毎晩飲み会などエンジョイしすぎた疲労感
  • ホームシック
  • 一人が引き始めて、うつされる
などが、あるそうです。 私は9月終わり~10月初めにかけて、かかりました。後発組なので、おそらくうつされたのでしょう(-_-;) 特徴としては普通の風邪に比べて症状の進行が早く、私の場合は意外と長引きました。しかもイギリスは日本と違い、風邪を引いても誰もマスクをつけないので、一人が咳をしたら…まあ、どんどん飛散していきますよね。 さらに、新入生の多くが大学寮で暮らすので、一つ屋根の下、短期間で一気に広まっていくのがFreshers’ Fluの恐ろしさです。こうした条件が重なり、イギリスではFreshers’ Fluが秋の風物詩と化しています。 数週間、猛威を振るうFreshers’ Fluですが、ある時を境にぱたりと止みます。みんなのホームシック期間が終わり、環境に適応し始めた証ですね(´・ω・) 留学中の体調

イギリスの医療事情

イギリスの医療体制は、NHSという公的医療とプライベート医療の2種類に分かれています。 NHS (National Health Service)とは、国民健康保健サービスのことです。6ヶ月以上イギリスに合法的に滞在することができる人であれば、NHSに加入できます。 受診料はなんと無料!!(※歯科治療・眼科検診を除く) 薬代のみ自己負担で、1種類につき£8.2です。※2015年9月現在 滞在中の一般的な病気の診察・治療はすべてNHSでカバーされています。なので、イギリスに半年以上滞在する人は登録することをおすすめします。しかし、特殊な手術などの場合はNHSのサービス対象外になるので、民間の海外保険に加入しておくと安心です。NHSについて、詳しくはこちらをご覧ください。 プライベート治療は、全額自己負担で私立病院を利用するものです。日本で海外保険に加入した場合、プライベート治療も保険内で利用できます。ただし、契約内容次第では、治療にさらなる費用がかかる場合もあります。日本人医師のいるイギリスの私立病院については、こちらをご参照ください。 以下、意外と謎なNHSの利用方法をご紹介!

NHS利用ガイド

① NHSに登録する

大学寮に住んでいた私は、寮全体でNHSの登録を行いました。 一人暮らしやホームステイの方も、大学のオリエンテーション等で説明があるので、その際に申請用紙をもらって各自手続きすることになると思います。登録完了後、NHSから保険番号などが書かれた書類が届くので、大切に保管しましょう。

② GP (General Practitioner:かかりつけ医)に登録する

日本ではどの病院に行くか自分で決めることができますが、イギリスでは地元のGP (General Practitioner:かかりつけ医)に登録しなければ、NHSのサービスを受けられません。 滞在先の郵便番号をもとに近所のGPを探して、新規登録可否を確認します。 GP登録・検索方法はこちら病院

③ GPを予約する

電話もしくは直接窓口で予約できます。基本的に予約は、近日で取れることは少ないです。なので、診察日まで待たされる可能性があるのがNHSの不便さでもあります(;_;)

④ GPを受診する

日本と同じように問診・触診が基本です。事前に症状を説明する単語やセンテンスを覚えておきましょう! 「そんな高度なこと…(*_*)」と思っても大丈夫です。私の友人に、身振り手振りでなんとか伝わったという強者がいます(笑) 怖がらずに、「どこが」「どう」悪いのかを言葉なり表情なりで表現できるようにしておきましょう。ここで注意ですが、GPは小規模で治療の範囲が制限されています。皮膚科、眼科のように専門別になっているのではないので、必要があればGPからの紹介状をもとに専門機関を利用することになります。

⑤ 薬を受け取る

街で見かけるBoots(ブーツ)などのPharmacy(薬局)にGPからの処方箋を持って行くと、購入できます。1種類につき£8.2です。  

日本で海外保険に加入した場合

海外保険に加入した方は、NHSではなく保険提携先の日本人医師のいる医療機関を受診することもできます。しかし、そういった病院のほとんどはロンドンにあります。つまり地方都市に留学している人には、ほとんど選択肢がないです(;_;) NHSも予約を取らなければいけないのでかなり面倒ではありますが、ロンドンへの移動の手間を考えると、風邪などの軽度な症状の際は地元のNHSを利用するのがいいでしょう。  

おわりに

以上、Freshers’ Fluやイギリスの医療事情について紹介してきました。現在留学中の方も、これから留学に行こうと考えている方も、Freshers’ Fluは避けては通れない道かもしれませんね。ご注意を。 留学早々、医療機関を利用したり、海外の市販薬を使ったりするのは少々抵抗があるかもしれないので、日本から風邪薬を持っていくことをおすすめします。「持ってきてない!」という方も、お友達から薬を分けてもらうなどして万が一に備えておくといいと思います。 もちろん、一番は風邪を引かないことなので、しっかり休んで健康第一で留学を楽しんでくださいね(*^-^*)  

参考サイト

外務省:世界の医療事情 英国 Health and healthcare - UK Council for International Students Affairs NHS choices

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