びっくり!イギリス大学図書館のペナルティ文化

イギリスの大学図書館 こんにちは、まーです。9月留学の皆さん、そろそろ現地での生活に慣れてきたころでしょうか? 留学中は制度や文化の違いなど、いわゆるカルチャーショックがあるかもしれません。今回は、留学生活でびっくりしたことの一つ、大学図書館のペナルティ制度について紹介したいと思います。 イギリスの大学図書館

大学図書館に潜むワナ

私がイギリスに留学して驚いたことの一つ。 それは、大学図書館の貸出に延滞料金が発生することでした。(※大学差はあります) まるでTSUTAYAやゲオなどのレンタル店のようですが、私の留学していた大学では、学生・職員・教員全員に対して返却期限を過ぎた場合には延滞料金が発生するという、かなり厳密な罰金制度がありました。(参考:マンチェスター大学図書館利用手引き) あれは留学が始まったばかりの10月上旬。図書館利用の手引きを全く読んでいなかった私は、はじめて図書館で本を借り、返却日に本を返しに行ったところ… 司書さん「あら、返却期限を過ぎているわね」 私「えっ!?返却日なのに(・o・)?」 司書さんのパソコンの画面を見ると、なんと延滞料金2ポンドの表示が…。 私「あの…このお金って?」 司書さん「あなたの返却期限は今日の12時。今は16時でしょ?期限を過ぎているから、延滞料金が発生しているのよ」

私「……はい?」

突然のことにポカーンとする私を見て、もう一度説明をしてくれる親切な司書さん。仕組みをようやく理解するも、返却日だし大目にみてよ、と図々しい日本人が一人。 「あの…罰金制とは知らなくて。返却日に返せばいいものと思っていました(´・ω・`)」と、必死に知りませんでしたアピール。自分が悪いのは明白でしたが、ここぞとばかりに自分は留学生で、まだこの土地の文化や制度に慣れていないのだと、司書さんに切実に訴えました。 すると、裏で作業をしていたおじちゃんが「仕方ないねぇ、今回だけだよ!」と言って、罰金を見逃してくれました。「おじちゃん、なんていい人なんだ!!次からは気を付けるね!」と司書さんとおじちゃんに別れを告げ、颯爽とその場を去った私。 だいたいこんな調子で、私の周りは一回目の罰金を免れていました。一回痛い目に遭いかけた私は、以降、本の返却期限に敏感になるのでした。 イギリスの大学図書館

日本とイギリスの図書館文化の違い

日本の大学では一般的に、以下のような利用制度があるかと思います。
  • 学部1~3年生は2週間の貸出(4年生は4週間など)
  • 貸出延長は、返却期限内1回まで
  • 返却期限を過ぎてしまった場合は、延滞した日数分の貸出停止
しかし、日本の大学であっても国際基督教大学(ICU)慶応義塾大学などは、延滞すると1日1冊10円の罰金制度があるようです。南山大学だと、1日1冊100円なので結構な金額になりますね…。 一方、私の留学先では、以下のような特徴がありました。
  • 学部生は一般図書ならば1学期間の貸出
  • 予約が入らない限り、返却期限内は何回でも貸出更新可能
  • 返却期限を過ぎると罰金
一般図書であれば1学期間ずっと借りられて、予約さえ入っていなければ何回でも更新可能というのはすごいですよね!そのためか、まるで自分の本であるかのように線やマーカーが引いてあるマナー違反のものが多いのも現実です。 他にも、それぞれのコースや授業ごとに参考図書・推薦図書があり、これらは“High Demand”と呼ばれています。High Demandは、一般図書と比べて利用率が高いので、貸出期限が1日、3日、1週間など非常に短いのが特徴です。しかもHigh Demandは返却期限を過ぎると、延滞1時間ごとに50ペンスが課金されるという、かなり厳しいルールになっていました(-_-;) High Demandを借りた際は、課金されないためにも常に返却期限を意識して更新し続けることが大切です。更新手続きは、図書館のマイページからワンクリックでできますが、自分が前回更新した時刻が返却期限になっているので、必ずその前に更新ボタンを押さなければいけません!例えば返却期限が1日の場合、前日のAM10:30に貸出更新したら、翌日のAM10:30が返却期限になっているので、その時刻までに返却または更新をしないと延滞になってしまうのです。 皆さんも、High Demandを借りる際は、返却期限をこまめに確認し、更新日時を1分1秒でも過ぎないように常に意識するようにしましょう。 図書館での体験

油断大敵、ついに課金

返却期限にずっと神経を尖らせていた私ですが、帰国直前のある時、ついにやらかしました。 期末試験も終わり、あとは帰国するだけの6月。帰国に向けて荷物の整理に追われ、借りていた本の存在をすっかり忘れていました。しかも、その本とは、High Demand図書3冊。返却期限が1日だったので、毎日毎日更新ボタンをせっせと押していたのに。その日に限って押し忘れていたのです… 慌てて返しに行き、請求された金額が、

なんと12ポンド(当時のレート換算で約2,040円)。

正直払いたくなかったですが、さすがに一年間の留学を終える時点で「知りませんでした」とは言い訳できず、大人しく12ポンド払ってきました…

おわりに

イギリスの大学図書館の罰金制度、みなさんはどう思いましたか? 調べてみると、どうやらアメリカやイギリスの大学図書館・公立図書館では、罰金制度は一般的なようです。 私も最初は制度の違いに驚き、厳しいなと思っていました。が、よく考えると、その方が本の回転率もよく、一人が1冊を独占し続けることもないので、意外といい制度かもしれないですね。もちろん、自分が期限内に返却することが前提ですが^^; 日本の図書館でもいつか罰金制度が普及していくのでしょうか。イギリスで痛い目をみましたが、個人的には賛成です。 みなさんも、イギリスで本を借りた際はお気をつけて!

参考サイト

国際基督教大学図書館FAQ 慶応義塾図書館 慶応義塾大学三田メディアセンター 南山大学図書館利用案内 マンチェスター大学図書館利用手引き

イギリス留学 関連記事

> イギリス留学のおすすめ留学エージェント
留学エージェントに資料請求