留学先で出会うかも?LGBTQとカミングアウトカルチャー

カミングアウトという言葉は日本でも多くの人が馴染みがあると思います。カミングアウトは(秘密を)打ち明ける、というような意味でよく使われます。アメリカでは特に自らがLGBTQ、つまり同性愛者、両性愛者やトランスジェンダーであることを公にすることをcome outという言い方をします。さて、みなさんの周りにLGBTQの人々はいらっしゃいますか。わたしの留学先での友人の約1/3程度がLGBTQでした。アメリカでのLGBTQの割合は成年人口の全体に対して約3.5%、つまり約三人に一人がLGBTであると言われています。(出典ーhttp://williamsinstitute.law.ucla.edu/research/census-lgbt-demographics-studies/how-many-people-are-lesbian-gay-bisexual-and-transgender/LGBTQ

LGBTQと性的マイノリティ(sexual minority)の違いってあるの?

LGBTQ、こちらも最近少しずつ日本でも知られるようになってきた言葉だと思いますが、これはLesbian, Gay, Bisexual, Transgender and Queer の頭文字をとった、性的マイノリティ(sexual minority)を指す略語です。性的マイノリティとはLGBTQだけではなく、A-sexual, Pan-sexualやA-gender等その他の多様な性的志向(sexuality/sexual orientation)そして性自認 (identity)において、少数派である人々のことです。 簡単に表すと、性的志向において、マジョリティはstraight、つまり異性のみが恋愛対象である人々のことを指し、性自認のマジョリティは生まれ持った性別(sex)と性(gender)が一致している人々のことを指します。そして、性的マイノリティの人々は性的志向において、性自認において、もしくは両方において、マジョリティではないすべての人々のことを指します。

LGBTQとしてカムアウトすること

日本でのLGBTQの割合は実はアメリカよりも高く、成年人口の約7.4%がLGBTQだと言われています。(出典ーhttp://www.dentsu.co.jp/release/2015/0423-004032.html)日本では自らがLGBTQだとしても公にされることはまだ少ないように感じますが、アメリカでは多くのLGBTQがオープンに自分はLGBTQであることをcome outします。わたしは留学したインターナショナルスクールでspectrumと呼ばれるLGBTQの生徒の集まりに関わったことがきっかけで私自身、自分の性について考えるきっかけになりました。性的マイノリティの人々はマイノリティといわれていますが、 実際にはたくさんいることを実感します。また、LGBTQだと公言する人々、またみずからマジョリティである(つまりCis-genderもしくはstraight)と公言する人々の他に、自分の性的志向また性自認が定まっていない、わからないという人々ももちろんいます。   LGBTQ

性的マイノリティの分類って?

Sexuality/Sexual orientation の分類

  • Straight は異性のみが恋愛対象の人々
  • Lesbianは女性の同性愛者
  • Gayは同性愛者の総称、もしくは特に男性の同性愛者
  • Bisexualは女性と男性の両方が恋愛対象の人々
  • Pansexual はトランスジェンダーやa-genderを含めたすべての人々が恋愛対象の人々
  • A-sexualは恋愛感情もしくは性的欲求を持たない人々の総称、もしくは特に性的欲求のみをもたない人々
  • A-romanticは恋愛感情を全く持たない人々
  • Fluidity 性的志向が定まらず、変化する人々

Identityの分類

  • Cis-gender は生まれ持った性別が性自認と一致している人々、特にCis-femaleまたはCis-maleと性別を区別することもある
  • Transgender は生まれ持った性別と性自認が一致しておらず、性転換手術を受けずに性自認に従って、生まれ持った肉体的な性別とは異なる性別をもって生きる人々
  • Transsexual は生まれ持った性別と性自認が一致しておらず、性転換手術を受け、肉体的な性別を変えて、性自認に従って生きる人々
  • A-gender は性自認のない人々、つまり自らを男性とも女性とも思わない人々
  • Bi-gender は自分の性自認が女性、男性の両方である人々(A-genderとの区別は多くの場合曖昧である)
LGBTQ

国や文化によって異なるLGBTQとしての生きづらさ

LGBTQに関する認識や社会的な問題というのは国や文化、また宗教によって大きく異なります。例えば、アメリカでは今や同性婚は合法ですが、その一方でロシアでは同性愛者であることは罪に問われます。わたしは以前ボスニア・ヘルツェゴヴィナに住んでいましたが、そこでは性的マイノリティに対する風当たりは非常に強く、性的マイノリティの人々がトラブルに巻き込まれることも少なくありません 。一般的にはよりリベラルな文化圏では、性的マイノリティであるということはより受け入れられる傾向にあります。たとえ性的マイノリティという概念を受け入れることが出来たとしても、それが例えば自分自身もしくは家族や友人などの親しい関係にいるひとが性的マイノリティであるとcome outしたときにそれを受け入れることができるかというのは別問題、ということもあると思います。 LGBTQ

おわりに

世界には様々な人種や民族がいるように、様々な性的志向、また性自認が存在します。人種差別と同じように、性的志向や性自認が差別される対象になることも頻繁にあります。留学というのは様々な新しい思想や価値観、概念に出逢うチャンスです。わたしは留学するまで、日本で実際にLGBTQの人々にあったことがありませんでした。勿論、LGBTQという言葉は知識として知っていましたし、特に偏見もありませんでした。けれど、それはよくも悪くも、自分とは関係のないことだと感じていたからだと思います。留学し、LGBTQである友人を持ち、会話しているうちに自分自身の性的志向と性自認についても考えが変わりました。留学して新しい文化に出会うような気持ちで、LGBTQという文化にも出会ってみてください。

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