中国語を学ぶなら中国?台湾?香港?Part1

今回は中国語を学びたい!中華圏に興味がある!という人のために中国・台湾・香港のどれに行けば良いかについて特に言語の面から説明したいと思います。この3つの選択肢で悩む人は自分の周りにも多かったのでこの記事が少しでも役に立てればと思います。

中国語を指す言葉は複数ある!?

中国語 この記事は台湾・中国・香港の3つの選択肢から中国語を学習するためにはどれを選べばいいかというテーマですが、その説明のためにまず「中国語」を表す単語は「中国語」だけではないということを確認したいと思います。中国語には上海語や広東語など様々な方言があるというのは知っている人も多いと思いますが、今回はそのような方言ではなく標準語にも呼び方や違いがあるという話です。 ※かなり複雑なのでわからなかったら飛ばしてPart2を読んでもらっても構いません。 まず私が留学に行った台湾では公用語として使われる中国語を「国語(國語)」と呼んでいます。 一方中国では公用語としての中国語を「普通語(普通话)」と呼んでいます。「普通語」は北京で使われている言葉ということで「北京語」と言われることもあります。ただ「普通語」がメディアで使われるような標準的な中国語、「北京語」は北京の住民が使う訛りのある言語として区別されることもあります。イメージでいうと「普通語」がNHKで使われるような日本語、「北京語」が江戸弁と考えればなんとなくわかるのではないでしょうか。 そして英語ではこれらの標準的な中国語を「マンダリン」と呼ぶので覚えてもいいでしょう。さらに中国語を習っている人なら「漢語(汉语)」、「中文」という単語を知っているかもしれません。ややこしくなってきたのでまとめると
  • 中文・・・ 中国語で中国語を指す単語。台湾では基本的に中国語という場合はこの単語を一番使います。
  • 中国語・・・ 「中国の言語」と強調するときに聞いたこともありますが基本的にはあまり使われません。
  • 漢語(汉语)・・・ これも中国語で中国語という意味の単語。教科書ではこれが一番使われます。しかし台湾ではほとんど聞きませんでした。
  • 華語・・・ 台湾の大学で授業科目名として使われていました。会話で使われることはあまりなかったです。
  • マンダリン(Mandarin)・・・ 英語での方言ではない標準の中国語という意味。Mandarin Classといった風に使われます。
  • 普通語(普通话)・・・ 中国における公用語という意味での中国語
  • 国語(國語)・・・ 台湾における公用語という意味での中国語
  • 北京語・・・ 北京で使われる言葉でテレビのアナウンサーの中国語と違い街角で使われるイメージ。
更に単純化すると中文・中国語・漢語・華語・マンダリンは概念上の違いであり言語としては全く同じ、普通語・国語・北京語は発音など言語上の違いがあるということです。 大事なのは普通語(メディア)・北京語(北京の街角)・国語(台湾)の3つは、差はありますがコミュニケーション自体はできるということです(もちろん発音や単語の使われ方の違いで支障がでることはあります)。そして後に見る方言の台湾語や広東語、上海語などとはまったくコミュニケーションがとれません。 なぜこんなに違う言い方があるかを説明すると政治や民族の話になるので今回は省きますが、興味がある人はさらに調べてみると良いでしょう。それにしても「中国語」というだけでも、こんなに違う言い方があるのは面白いですね。 次回は、実際に中国・台湾・香港を比較していきたいと思います。 Part2へ続く

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